ボランティアのおじさんに「現地に行けば必ずできることがある」と言われ、行ったら充実してた! 能登が身近になった

 

 現地に行く決断から、新たな学びや気づきを得る

 

 能登ボランティアに参加するきっかけになったのは、ラジオ学生として能登ボランティアの小林さんにインタビューを行ったことだ。

「現地に行けば必ず自分にできることがある」という言葉が私の心を動かし、まずは自分の目で現場を見てみたいと思った。実際に活動してみると、集会所で足湯をしたり、人生で初めての草刈機を使って田んぼの草刈りをしたり、様々な活動を行っているうちに、あっという間に帰りの出発時間になってしまった。今回はその中で印象に残った出来事と感想を紹介する。

 

小学生の会話は「小中統合になる話」「避難所の話」

 

 土曜日に「夕暮れ酒場」を行った仮設住宅の集会所で、小学生の子どもたちに出会った。元気いっぱいの小学1年の女の子が私に話しかけてくれて、学校生活の話やかけっこなどで一緒に遊んだ。その後に集まった小学4~6年生の子と帰り道に話を聞いていると、小学生らしい何気ない会話の中に「避難所」という言葉が自然に出てきたことに驚き、印象に残った。また、小中学校が統合して義務教育学校になることから、新たな校章に関するワークショップを行っている話もしていた。最初は楽しそうに話していたが、同じような口調で少し面倒だと呟く声には、子どもたちの複雑な気持ちが滲んでいた。小学生たちの会話から、非常時の生活が学校生活にも影響していると実感し、それでも前向きに生きている小学生の姿が強くたくましく見えた。

 

災害でできた新・絶景! 自然の美しさと残酷さも見た。

 

 日曜日は、筋肉痛が残った体で残りの草刈りを行った。「草刈機の操作は男性の仕事」という固定観念を持っていたが、実際に作業してみて自分も扱えるし、作業終了後には大きな達成感を得た。この機会が無ければ挑戦しなかったかもしれない。19歳になった今でも、新しいことに挑戦してできるようになった瞬間の手応えが、嬉しさとして心に残った。

 作業後に、南志見から珠洲市の塩田までの海岸沿いを車で走った。雲がかかった空の下でも海は綺麗で、荒い波の音も心が落ち着くような気がした。しかし、浜辺には流木が積み上がり、災害の爪痕が残されていた。海の反対に目を向けると、国道は土砂崩れで通行できず、見たことのない白や黄色の岩石の上に、新しい曲がりくねった道路が建設されていた。自然の美しさと残酷さが合わさった場所が存在することに衝撃を受けた。能登で見た美しい景色が自然によるものである一方で、地震や土砂災害を引き起こしたのもまた自然であることに気づかされた。今回のボランティアでその場所に生きる人の強さと、自然の美や脅威を知った。そして、能登が以前よりずっと身近な存在になり、この場所の為にもう一度何かをしたいという気持ちが自然と湧いてきた。(井本涼菜)

 

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