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みんながけっぷちラジオでは、あなたのすぐ側にある「人生の見えない崖っぷち」の存在と、「崖から落ちても大丈夫だよ」という“お助け人”の活動現場をリアルにお伝えします。
とちぎボランティアネットワーク(別名:Vネット)の活動をはじめ、栃木県内の縁の下の力持ちである支援団体の活動を紹介し、災害や貧困・フードバンクなどの『危機』と、地域にある支援団体のセーフティーネットという名の『希望』を種まきし、崖っぷちに立った時の生き方の選択肢をみなさんに紹介していく番組です。
「ラジオ学生」とは、身近にひそむ地域の「がけっぷち(課題)」やそれを救うために奔走する「助けっとさん」の活動を伝える1年間の"メディアづくり"インターン。
■申込期限
11月6日(月)
■対象
栃木県内の大学生、専門学生、社会人(19歳以上)
■活動内容、条件
・月に1~2回のラジオを中心とした、社会課題解決に向けたメディアづくりインターン(企画、事前取材、ラジオパーソナリティ、報告記事作成)
・月に1回のラジオ企画会議の参加と運営
・1回の担当につき、些少ですが番組制作費をお渡しします
・活動期間:2024年1月~12月(他のインターン生と相談して、自分の都合に合った日程でかかわることができます)
■こんな方に来てほしい
•社会の現実を、世の中のたくさんの人に伝えたい人
•メディアづくりが好きな人(ラジオ、動画、文章)
•社会課題、NPO、ボランティアに関心がある人
•好奇心旺盛な人!!
■備考
・申込期限は、応募状況によって延長の可能性あります
・応募人数によっては面接・選考を行います
■問合せ 認定NPO法人とちぎボランティアネットワーク(矢野)
電話 028-622-0021
メール info@tochigivnet.jp
住所 栃木県宇都宮市塙田2-5-1共生ビル3階
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2021年3/11は福島第1原発事故の避難の10年目。「避難者の今まで」を3/7にラジオで放送しました。3つ(3人)に分かれています。
▲こんな感じで和気あいあいと放送してます。
8月27日放送の「みんながけっぷちラジオ」では、福島県二本松市で原子力発電事故を経験した門間裕佳さん(20歳)をゲストとしてお迎えした。裕佳さんは自身の被災経験と、それが現在の山形大学工学部での学びにどのように繋つながっているか振り返った。
栃木での幼少期の「母子避難かつ自主避難」
幼稚園卒園を目前に控えた頃、裕佳さんは東日本大震災と原発事故に遭った。家族と共に東京に自主避難した後、栃木県に移り住むことになる。当時の記憶は曖昧ではあるが、幼稚園帰りに母親に車に乗るよう急かされて不思議に思ったという。また、毎日通っていた家の近くの裏山に、とても大きくて太い木が倒れていたのをみ見て、不気味に感じたと話す。栃木では親戚の家で過ごし、小学校入学も栃木で迎えた。栃木での学校生活では、学校の敷地内に生えていたキイチゴを休み時間にクラスメイトと食べるなど、楽しい思い出も多くあった。しかし、楽しい思い出の裏には被災者としての苦労もあった。母子避難でかつ自主避難者である裕佳さんのお母さんは、住民票が栃木になく、自主避難は罹災証明もないので避難先自治体ごとに対応がバラバラで、医療費の申請や入学、転居、賃貸契約などの各種の手続きを行うのに多くの困難を感じていたそうだ。裕佳さんも、母親の苦労を間近で感じながら過ごしていた。
福島への帰還とカルチャーショック
小学校3年生の夏休みに転校して裕佳さんは再び福島に戻った。しかし、そこで彼女を待っていたのは、周囲との違いによる孤立感だった。栃木での生活に慣れ親しんでいた彼女にとって、福島での新しい環境はカルチャーショックそのものだった。例えば、栃木では先生とため口で話していたのに対し、福島では敬語が当たり前で、こうした文化の違いに戸惑ったという。クラスメイトとも、いわゆる「ノリ」が合わず、当時は栃木に戻りたかったそうだ。そのような中で彼女を支えたのは「本」の存在。心理学の本などを読み、周囲との違いを認めようと努力した。
「科学に基づく事実を広めることが必要」
中学時代、裕佳さんは福島でサイエンスアカデミアという化科学クラブに所属する。そこでの活動が科学に対する関心を深め、現在の進路を志すきっかけとなった。サイエンスアカデミアでは、「福島県の放射線とその意識」というテーマで、福島県の農林水産物に対する風評被害の払拭が重要であることを発表し、これが当時の原発事故に対する問題意識を表現する重要な場となった。
現在、山形大学工学部高分子・有機材料工学科で学んでいる裕佳さんは、原発事故に関して「過去の世代が作り上げたものではあるが、その事実を伝え続ける責任がある」と考えている。福島県では放射線に関する授業が行われているが、福島以外の地域ではその機会が減少していることに懸念を示し、基礎的な科学知識の重要性を強調した。被災者の証言だけでなく、科学に基づく「事実」を広めることが必要だという。裕佳さんの経験と学びは原発事故の教訓を未来に伝え、科学技術を通じて社会に貢献しようとする強い意志を映し出している。
今後いま、原子力発電の再稼働が行われているが、氾濫する情報社会の中でのメディアリテラシーと、自分自身で正しい知識をつけ、納得できる根拠で判断する姿勢が必要だと思った。(ラジオ学生やまもと)
「歴史に残る最悪の複合災害」としての原発事故
4月23日は「次世代に伝える。原発避難13年目ラジオ」。今回は宇都宮大学国際学部教授の清水奈名子先生をゲストに迎え、原発事故そして事故後の市民の取り組みについて話を聞いた。清水先生は震災や原発事故の話をするとき、当時を思い出して気持ちが沈むかもしれないと被災者のことを気にかけていた。しかし13年が経った現在も放射能は測定され、その影響は未だに続いている。震災当時を知る大人の責任として「何が起きたか」「何に気を付けなければならないか」を後世に伝えなければならないと、原発事故について話し調査や研究を続けてきた。
2011年3月11日に発生した東日本大震災。その被害の1つである原発事故では、地震・津波による機械の破損に加え、「常に冷やし、閉じ込め続けなければならない」核燃料が溶けて(メルトダウン)、放射性物質が外部に放出された。これは事故発生までは「起こらないだろう」とされており、歴史に残る最悪の事故だった。当時の被災者は、地震や津波の対策だけでなく、原発事故にも向き合わなければならなくなった(複合災害)。
ボランティアで土壌測定、甲状腺検査。健康を守るための活動
放出された放射性物質が市民の生活や健康にどう影響するのかを知るため、また不安な思いを解消したいと多くの市民がその調査にボランティアで取りかかった。その一つに土壌測定がある。放射性物質には様々な種類があり、その中でも放射性セシウム137は特に量が多く土に付着する性質を持つが、半減期までに30年という長い時間がかかる。福島県を超えて東北の県や栃木、群馬、長野にも被害は及んだ。結果は「みんなのデータサイト」(https://minnanods.net/)に土壌汚染マップが公開されている。場所や年度、農作物ごとに詳細な土壌汚染の数値を知ることができる。
がん発症240人の異常さ。でも国がやらない甲状腺検査。
他に甲状腺検査がある。放射性物質(放射性ヨウ素)は喉の甲状腺にたまりやすく、甲状腺がんを発症することがある。政府は福島県のみを対象として甲状腺検査をしたが、福島県周辺の栃木県、茨城県、群馬県、千葉県、宮城県にも甲状腺がんのリスクはあった。環境省に「周辺の県にも検査を」という要望が多数あったものの、政府は「そこまで影響はない」として検査は実施していない。
放射性物質と甲状腺がんの因果関係を正確に数値で示すことはできない。しかし100万人に1人か2人の発症と言われる甲状腺ガンは、原発事故以降に240人を超え、明らかに異常だった(注1)。そこで福島県外でも市民の手により甲状腺検査を開始した。検査をすることで不安が解消され、甲状腺がんの早期発見につながる。現在は原発事故当時子どもだった人が、自らの意志で検査をしに来ることもあるという。
◆ ◆ ◆
福島原発事故は世界史上最悪の事故となった。そして市民は自分たちの健康と生活を守るために立ち上がった。私たちは、それらを後世に伝えているだろうか。清水先生は「福島出身の人でさえ、原発事故を一から十まで説明できる人は少ない」と言う。
私たちラジオ学生は引き続き「あの日何があったのか、現在はどうなったのか」を追求し続けていこうと思う。(立花)
注1)2011~2013年までの3年間、0~18歳の福島県内の子ども26万9354人を検査した結果、甲状腺ガンの悪性ないし悪性の疑いは75例あった。通常0~18歳の甲状腺ガンは100万人に1~2人であり、50倍の発生率、明らかに異常である。政府や福島県は、小児甲状腺がんと原発事故の因果関係は「現時点で認められない」との立場だ。
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