祝30周年 2026/1/18

アーカイブ(録画見えます、青い文字をクリック。一部録画ないです)

 

Ⅰ過去の部 >>8:30-10:00 

Ⅱ式典・祝賀会 >>10:30-12:00

Ⅲ現在の部 >>12:00-14:00

 各地中継(鹿沼・県北・真岡)>>14:00-17:00 ※14:30-15:00は録画なし

Ⅳ未来の部 酒場討論会・一次会(18-20時)

 >>A在宅福祉崩壊

 >>B(有機)農業と市民活動

 >>C貧困化ニッポン&政策提言

      酒場討論会・2次会(20-22時)

 >>D SNSで子どもは育つか討論会 ※録画なしです

 >>E福島原発避難・国内避難民問題 

 >>F外国ルーツの人々/差別と貧困と分断

      酒場討論会・3次会(22-23時)

 >>まとめ・弱者に味方するとは/アドボカシー/中間支援…でいいか ※録画なし

報告⑥30周年記念・酒場討論会「在宅福祉崩壊⁈」

 

●「現場はもう限界!」「施設優遇、外国人介護労働バッシング!

 

介護保険の在宅福祉サービス最前線で活躍している塩澤達俊さんから「現場はもう限界!」という悲鳴が聞こえてきたのが今回の企画の始まりだった。介護保険は3年ごとにその報酬が改訂される。「施設から地域へ」と叫ばれていながら、その報酬は「施設に厚く、地域に薄い」印象。そうした中、サービスは用意されていても使えない状況が生まれてきている。なぜなら撤退する事業者は増え、介護の仕事をしたい人は減り、それを補うため現場では海外からの労働力に期待する声が強いにもかかわらず、外国人パッシングが叫ばれる。しばらくは地域で増え続けると思われる介護ニーズに対して、私たちはどのように対応していけば良いのだろうか?

 

●俯瞰してみた様々な地域の状況

 これに対して、全国コミュニティライフサポートセンター(CLC)を運営しながら、長年にわたり地域福祉を見つめてきた池田昌弘さんから次のような報告があった。

①「介護の社会化」の名の元に、介護保険は家族を介護から完全に自由にするかと期待したが、なかなか難しい状況になっている。

②家族が一緒に暮らせない単身世帯が増えている。

年金だけで暮らしていくことは難しい。80になっても元気なら現役を続けて、みんなでお金を回さないといけない時代が来ている。

④自身の在宅介護体験から言っても「在宅」か「施設」と単純に切り分けて考えられない状況が生まれてきている。

 

●「市民」の出番はあるのか?

  この「酒場討論会」の趣旨は、未来のVネットの方向性を考えることにある。そこで塩澤さんからこうした現状を踏まえて、Vネットとしてはどの様に考えていけば良いのか?、「市民」の出番はどこにあるのか?という投げかけがされた。

  まずNPO法人「まごの手」の小暮さんから、佐野市で行われている介護保険外サービスの事例報告があった。制度の狭間でサービス事業者が見つけられないとき、地域のケアマネージャーから様々な相談が寄せられる様子が報告された。

 しかしこうした団体がない地域はどうしたら良いのだろうか?、こうした問いかけに対して、池田さんから次のような指摘があった。

 

●介護保険制度が地域のつながりを減退させた?!

「介護保険ができる以前には、地域の中で様々なお互いがお互いを機にかけあう関係があった。ところが介護保険はこれらを全て保険制度に置き換えていった。すなわちこれまであった相互に気にかけあう関係の多くは、介護保険のサービスに置き換えられていった。そして最終的には家族は介護から解放される、そんな幻想を地域に与えた。ところが高齢化の進行と共に、その予算が膨らみ、また少子化による人材難もあってその限界が見えてきた。

 その結果2015年の介護保険改定では突然、『特別養護老人ホームは要介護3以上の人しか入れません。要支援のサービスは介護保険から外します』と言い出し、全てのサービスが介護保険で賄うことには無理があることが露わになった。

 さらに50年後の人口推計を見ると労働人口は現在の1/3になってしまう。ということは年をとっても元気なうちは働かないと社会が成り立たなくなる。もう以前のような専業主婦や自営業者で日中暇だという人はいなくなる。こうした中、高齢者の地域のサロンも解散するところが出始めている」と池田さんは言う。

 

 

●宇都宮では…「在宅サービス単体の事業者の廃業」でギリギリの状況

 これを受けて塩澤さんから宇都宮の現状も報告された。「栃木県の在宅介護の現場でも今後ますます従事者不足が生じることが指摘されている。行政はサービスのメニューを作る。ところが人手不足でそれを受けられる事業者がいない。しかし行政からは新しいメニューへの対応を迫られる。こうしてそのしわ寄せは介護保険事業者に来ている。その結果、特に施設を持たない在宅サービス単体の事業者の撤退が相次いでいる。今のところ残された事業者で必死にカバーしているが、これもいつまでカバーできるかわからない、ギリギリの状況に追い込まれつつある。世間は『市民』の出番だという。しかしその期待できる『市民』も地域には見当たらなくなってきている」

 

●ルール化されない「自由なつながりの場」の回復。専門性は関係性を補えない⇒気にかけあう関係「サロンに来ない人を話題にするサロン」。

 訪問介護の現場では専門性が求められる。しかし相互の関係性ではその専門性までも補えないのではないか? そんな疑問が投げかけられた。

 それに対して池田さんは続けた。「制度にはルールがある。しかし親しい関係にはルールはない。介護保険は住民の相互扶助の関係をルール化してしまった。ルール化されない相互の自由なつながりの場をどう回復するのかが重要」という。

 またこうした指摘もあった。「全国を回ってサロン運営者と話をすると、決まって『サロンに来ている人はいい。来れない人はどうすればよいのか』という問いが投げかけられる」。こうしたときに池田さんは決まって次の様にアドバイスする。「サロンに来ている人たちの間では、決まって『サロンに参加していない〇〇さん、大丈夫かな?』」という話になる、すると中には関係を持っている人がいて『〇〇さん、昨日は元気だったよ!』という話が出る。この様にサロンの中でお互いに気にかけあう関係があれば全く問題ないのではないか?」

 

●唯一の解決への糸口⇒『自分の仲間を作っていかないと無理』

 こうした八方ふさがりと思わされるレポートが続く中、池田さんから解決に至る糸口が示された。

 「『自分の仲間を作っていかないと無理』、いわゆるママ友とか、自分の仲間を自分で作っていくことが求められている。今の80代、90代の世代はかつてそうだったのでそれほど難しいことではないかもしれない。しかし我々含めて今の若い世代はどうだろうか?」

「地域でのサロン活動もかなり活発に行われている。しかし行政はその実施の頻度と人数にしか関心がない。本当はそれを行うことでお互いに気にかけあうという関係性の回復につながっているかどうかが重要だ。自分が困ったときに助けてくれる関係、迷惑をかけあえる関係をどれだけ作っておけるかが重要ではないか? そのスタートは『自分が助けられたから自分も助けてあげる』という小さな行為から始まるのではないか」

 さらに続ける。「私たちはお互いに迷惑をかけてはだめだ、と教えられて生きた。しかし一人で死ぬとき、自分の後始末は自分ではできない。人に頼らざるを得ない。大人同士が互いに気にかけあう関係をどのように作っていけるかが、未来の子どもたちの相互の関係づくりにつながる」

 

●介護事業者は国の方向に合わせすぎ。「既につながっているところりに目を向ける」

 加えて池田さんの指摘は続く。「介護保険ができて、介護事業者も地域も国の方向に合わせすぎているのではないか? 本来は地域で事情が異なる。その地域ごとに考えなければならないのではないか? 同じ仕様書では通用しない」

「孤立が問題になるが、本人は困っていない、そんな事例が見られる。なぜ困らないのか、それは誰かが助けているからだ。課題解決ばかりに捕らわれず、実際の現場でできていることにもっと目を向けるべきではないか? 同様に個別支援を考えるときも、つながりのないところにばかり目を向けるのではなく、つながっているところに目を向けないとつながりの回復にはつながらないのではないか。介護保険制度のルールにばかり目を取られることなく、現場で自由に解決策を考えていく必要がある」という。

 

●参加者から活発な意見が

 塩澤さん、池田さんの話を聴いて、主に会場の参加者から感想や意見が活発に寄せられた。

「カンボジアではいろんな人が自然に助けてくれた」学生

「青森の田舎にはまだお互い助け合う文化が残っている」学生

「先日電車に乗ったとき、シルバーシートの前に立っても誰も席を代わってくれなかった」

「自分が助けてもらった。ゆえに自分も助けてあげられる。小さな行為が全ての始まり」

「商品としての介護から、インフラとしてとらえたサービス提供の転換できないか?」

「地域には地域包括センターに相談に行けない人がいっぱいいる」

「支援ですぐに全ての課題が解決するとは限らない。時間をかけて伴走しながら継続して支援することも大切」

 

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報告⑤30周年記念・酒場討論会「外国ルーツの人々/差別と貧困と排外主義」~諦めたら失敗、続けている限りは成功~

 30周年事業の酒場討論会⑥外国ルーツの人の差別/貧困/包摂がテーマだ。現在深刻化している外国人・外国人ルーツの人々に対する差別や貧困、そして社会全体が排除の方向へ進んでいる現状を再考し、地域共生社会の実現に逆行する動きがある中で、社会のあり方を問い直す場として設けられた。

 スタートは20:00から。参加メンバーは、荻津(宇都宮乳児院)、長澤夫妻(北関東医療相談会)、山田さん(寺子屋こども食堂/議員)、中塚さん(ちゅんちゅんこども食堂/議員)、モレさん(希望のタネ)、渡邉さん(元ミヤラジ・30周年祝賀会司会)、越智さん(訪問介護)、大谷さん(市民サークル/特定技能登録支援機関)、緑川さん(社労士)。オンラインでは東京の石原さん(元Vフードバンク学生インターン)、佐野の熊倉さん(ちょこっと)、自立生活センターとちぎの斎藤さん参加していた。

 

■「やさしい日本語」がなくなってきている

 

 とちぎVネットが設立した31年前の阪神・淡路大震災では、被災した外国籍住民が言葉の壁で必要な情報にアクセスできなかった経験から「やさしい日本語」の概念が生まれた。単に言葉を簡単にするだけでなく「相手への配慮」が必要で、地域共生社会の基盤となる考え方である。しかし、この配慮が無くなってきている感がある。

 

■在日外国人の現状と課題-難民入管法、低賃金、使い捨て-

 

①生活環境の悪化: 外国人が住みやすい国ランキングで日本は53か国中44位と低迷している。文化への馴染みにくさ、賃金の低さ、外国人・女性差別などが指摘されている。

②難民認定と入管問題: 日本の難民認定率は3.8%と圧倒的に低く、入管収容施設の処遇改善や、仮放免者の生活支援が喫緊の課題となっている。

③使い捨て労働力: 労働力不足を補う存在として期待されながら、実際には「人間」としてではなく「労働力」としてのみ扱われ、技能実習生の孤立や妊娠に伴う不当な帰国要請などの問題が発生している。

 

■医療・生存権の危機/仮放免者の人権なし、医療拒否、精神疾患、排外主義

 

④仮放免者の窮状: 仮放免者は「日本にいても良いが働いてはいけない」という矛盾した状況にあり、収入がなく健康保険にも加入できないため、生存権が認められていないに等しい状態である。

⑤医療拒否と未収金: 保険のない外国人の医療費は病院の自己責任とされることが多く、救急医療が拒否される事態も起きている。また、無料低額診療事業を行う病院が減少し、支援体制が破綻しつつあり、支援者は、病院探しで苦労、ますます悪化している。

⑥メンタルケア: 言葉の通じない環境での収容や職場での孤立により、多くの外国人が精神的に追い詰められており、精神的支援も必要だが、繋ぐことが困難。

⑦政治・社会情勢と「日本人ファースト」:選挙で「日本人ファースト」という言葉が排外主義的に使われ、外国人を排除する動きに危機感が示された。

 

■具体的支援と提言-政策提言、NGOの医療支援、出産の権利、多文化共生-

 

A:政策提言: 県内の選挙の際、全ての候補者に「外国人も含む全ての人の命と暮らしを守るか」を問う公開質問状を出し、回答を公表する取り組みを続けている。

B:医療支援: NPO法人北関東医療相談会(長沢さんら)による無料健康診断の実施や医療費支払い支援が行われているが、民間の支援のみでは到底追いつかない。

C:出産・子育て支援: 経済的困窮にある妊婦を救う助産制度(入院助産)の活用や、生まれてくる子供の権利を守るための胎児認知の重要性も議論された。

D:多文化共生の推進: 日本のルールを一方的に押し付けるのではなく、ルールを理解できるような説明(やさしい日本語の活用)と、お互いを尊重し合う仕組みづくりが必要である。

 

■奴隷扱いでなく、暮す環境を整備し「選ばれる日本」にしないと。

 

 少子高齢化の日本で、外国人は不可欠な存在であり、彼らを「奴隷」のように扱うのではなく、共生の道を探ることが日本の未来を支える。外国人は日本に来たがっているというのは幻想で「日本離れ」の事実を認識すべきである。困ったときに始めても取り返しがつかない。外国人にとっても住みやすい環境へと整えることが最優先で、おもてなしと共生の国となり、選ばれる日本となることが必要である。

 参加者からは「諦めた時が失敗であり、続けている限りは成功である」という信念のもと、今後も誰もが安心して暮らせる地域共生社会を目指して活動を継続する決意が共有された。(荻津守:済生会宇都宮乳児院)

報告④30周年記念・酒場討論会「有機農業と市民活動」~農業は命をつなぐための公共財~

 ■集まった顔ぶれ+はじまり

 

 当日は真冬の土間を会場に、多彩な顔ぶれが集まりました。現役の有機農家として真岡まんまる農園の丸山さん、同じく有機の農業法人の壬生ベジファーム蔵岡さん、鹿沼の農業公社の金田さん、中山間地域を守りたい農家民宿兼そば屋兼ピザ屋兼棚田オーナー制農家の平澤さん、栃木県生協連の赤羽さん、有機農業で卒論書いたスウェーデン帰り大学生遠藤さん、ベジファームで週一援農おじさんのVネット矢野さん、フードバンク県北事務所Vネットボラで市会議員の林さん、鹿沼でNPOの応援をやっている渡邉さん、元Vネット職員宮坂さん(途中参加)、そしてとちぎ夢給食プロジェクトの安田さん。

 そんな顔ぶれの中、冒頭は平澤さんの、中越地震の際に震源の真上「震央」で被災したエピソードと、積雪6メートルを超える過酷な地域の中で、棚田を守り続けてきた実体験が語られると言う、スケールの大きな話からはじまりました。

 以下は、当日のお話の記録です。

 

■「週1日手伝いし、現物支給」。週休2日のサラリーマンと共生しよう!(Vネット・矢野さん63歳)

 有機農業が広がらないと小規模農家が生計を立てていくのは難しいと思う。今やっと国が「みどりの食料システム戦略」を掲げて推進と支援を始めましたが、後継者がいないのが問題です。

 具体的に何してるかというと週に1日有機野菜の農業法人(㈱ベジファーム)に手伝いに行って、現物(米や野菜)もらう仕組みです。現場では、俺たちをG3(じいスリー)と呼んだりしていますが、楽しみながら動いています。これなら週休2日のサラリーマンも一緒に農業に関われる。ライザップとかのジムにお金を払って体を動かすより、畑で汗をかいて最高の野菜をもらう。そんな物々交換系が良いのではないか。5年前から密かに仲間を増やそうと活動し、1人(70歳)増え、77歳社長のもと3人でやってます。

 

■一般農家のイメージは「草だらけにするから貸したくない」(農業公社・金田さん)

 鹿沼の農業公社は職員30人ほど、400haの農地で米・麦・大豆・イチゴなど栽培しています。市の農業公社でこのような取り組みは全国でも珍しい。私は、実際にトラクターに乗って山間地の放棄地(やる人がいないところ)を耕すなど現場作業もします。

 有機農業に関して感じていることは、有機農業をやりたいという人への支援が難しい。理由は土地を持つ人が「借したがらない」などです。実際に草の問題でもめることもあった。地主さんには「家の前の畑に他人が入り、生活を覗かれるような不安」というプライバシーの感覚もありますし、一般農家の有機農業へのイメージは「草だらけにする」と敬遠されがちだと感じている。苦情が来れば僕ら公社職員が代わりに草を刈ったりすることもあります。また面積が小さい農家は銀行融資も受けにくいなど、お金の面でも難しいです。

 

■大規模化とスマート農業だけ国は補助。国の制度は「有機・小規模は不要」と言ってる(有機農家・丸山さん)

 草刈りには気をつけていて、タネを落とさないようにしている。やはり地主さんへの配慮は必要。また年間50品目も作っていると、面積が広がっていくにつれ、労力も大きく大変になってくる。補助金制度を申請に行っても、大規模農家やスマート農業向けの国が推進する農業への補助金しかなく、小中規模農家が恩恵を受けられるようになっていない。点数化された項目ばかりが評価される今の制度では、僕らのような農家は国から「いらない」と言われているようで、人権がないと感じるほどの格差があります。

 

■分析:スウェーデン「有機を国策で推進」、日本は「50年ずっと草の根」(宇都宮大学・遠藤さん)

 スウェーデンではEUや国レベルで有機農業への支援が手厚く、その基盤があるから経営は安定し規模拡大など事業を展開しやすい。世界中から農業ボランティアを導入する仕組みもあります。私も1年間農業ボランティアとしてスウェーデンに滞在しました。消費者にとっても有機野菜が当たり前に手に取りやすい環境ができている。

 日本との違いは、「市民の意識が国の政策に反映される透明性確保」にある。政治の場に女性や母親の視点が多く入っていることも大きいと感じました。日本は「有機JAS法ができるまで50年ずっと草の根レベル」のままだった。ただ私が感じたのは、有機農業推進への意識を持った方々の思いの強さは、日本人の方がずっと強いと思った。制度に守られたスウェーデンに比べ、支援がない中で踏ん張っている日本の方々の執念はずっと強い。この熱量をどう政策に繋げるかが大切だと思っています。

 

■食は産業ではなく「命」そのもの。「誰にでも公平に保障される」もの。(NPO応援の渡邉さん)

 会社勤めの知人から「米農家は補助金で食っている」という批判聞いたことがある。このような考えは、一定の人が持っている感覚なのではないだろうか? 食というものが「産業の一つとしてしか」捉えられていない。「食は特別」である。食は命をつなぐもので、「誰にでも公平に保障されるべきもの」として捉えられれば、変わるのではないか? 金田さんが言うように、日本の「工業輸出の引き換えに農業が犠牲になってきた」歴史背景を知れば、見方も変わるはず。また環境に寄与する側面など、例えば生き物が増えたことなど、目に見えない価値を数値化して、みんなで応援したくなるムーブメントを作っていきたいです。

 

■生協の提携で「有機をメジャーに」(栃木県生協連・赤羽さん)

 有機農業推進について「どうやったら有機農業が広がるのか?」を常に考えていますが、現場の皆さんのご意見をいただきたいと思い参加しました。生協としても組合員さんに有機の価値をどう伝えるか試行錯誤しています。ただ、生協のカタログ掲載は3~4か月前に決まるという仕組み上の制約があり、現場の「今、これが旬でたくさん取れた!」という突発的な供給に即座に応えにくい構造的な課題もあります。 このような場を通じて現場のリアルな声を拾い、食の安心・安全を求める生活者の視点と農家の現状をつなぐ役割を果たしていきたい。今日のような明るい未来に向けての学びやアイデアを、積極的に伝えていきたいと思っています。

 

■「本気の人+普通の人」のセット。楽しく軽やかに関わる仕組みが持続可能性 (ベジファーム・蔵岡さん

 丸山さんが言うように、専業農家だけで踏ん張るのではなく、農家と一般の人との「中間」にいるような関わり手がもっと増えればいいと感じています。私たちが取り組んでいる農業も、単に生産するだけでなく、誰もが楽しく関われるような形を目指しています。特定の強い意志を持った人たちだけのものにするのではなく、もっと軽やかに、多くの人が参加できる仕組みが大切。今日の話にあったような「竹炭」の活用や、ボランティアの仕組みなどワクワクするような取り組みを通じて、有機農業が特別なものではなく、様々な方面に自然に広がっていく未来をつくっていけたらと考えています。

 

■まとめ:有機が当たり前になるため「制度」を変え、「参加」を促そう (とちぎ夢給食プロジェクト・安田さん)

 日頃、なかなか一堂に会することがない人が集まり、こうしてお話しできたことが本当に嬉しかったです。私は、子どもたちの未来のためにも、豊かな環境を守るためにも、有機農業が「当たり前」になる社会を目指して日々活動しています。

 今日は小規模農家や有機農家が直面している切実な実情や、大規模化ばかりを追い求める制度の壁など解決しなければならない課題を再認識させられました。

 だからこそ、今日こうして皆さんと顔を合わせ、対話できたこと自体が大きな事だと感じています。途中から参加された宮坂さんの「実家の農家を継ぎたい」という真っ直ぐな想いや、矢野さんが楽しみながら実践している「G3」の取り組みなど、課題を乗り越えるための大きなヒントをいただきました。「学校給食を有機に」という私たちの願いもこうした一人ひとりの「農」への関わりが重なり合って初めて、実現していく。制度を変えるのは時間がかかるかもしれませんが、今日ここから、地域のみんなでワクワクするようなうねりを作っていける。そんな確信を持つ時間でした。今日は皆さん、ありがとうございました!

 

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報告③30周年事業・酒場討論会「原発避難・国内避難民問題」

1Fガレージ、おでんと酒で討論。

 

 30周年記念事業の目玉、みんなで語るVネット(未来の部)酒場討論会は2026年1月18日20時からであった。開始20分前に到着した。

 真冬である。風はないが寒い。1Fガレージのドアを開けると、すでに18時から始まっている有機農業のグループ。外は寒かったが中は暑い、アルコールも進んでいる。同行した三浦さんと2F、3Fに顔を覗かせて1Fに戻り、どのグループにも属さない所に居座り、おでんを食べた。

 20:00開始。わがグループの中には東日本大震災、原発避難事故時に福島県郡山市のビッグパレットに出向いた人、そこでラーメン提供した人、そして、能登半島地震のボランティアを継続している人もいた。どの人の話も新鮮で、聞くこと、知ることが初めてのことが多かった。私と三浦さんも自己紹介をし、めでたく乾杯することができた。

 

福島だらけ会、当時小1「長袖、プールなし、暑い夏。雨を恐れた夏」

 

 討論会のテーマは「福島原発避難。国内避難民問題」。担当の吉田美音さん(元ラジオ学生・宇大4年、福島・郡山市出身)と事前に打合せをした。参加者は9人。リアルは6人、吉田さんと私=北村(小山在住、福島・双葉町出身。元双葉町社協職員)の他に、宮坂さん(元Vネット職員、長野県出身)、櫻井さん(元ラジオ学生、宇都宮ケーブルテレビ勤務、福島・三春町出身)、永森さん(那珂川町在住の会員)、三浦さん(結城市在住、福島・南相馬小高出身)。オンラインで佐々木さん(宇都宮在住、福島・浪江町出身。「東日本大震災・原子力災害伝承館」で語り部)、大山さん(宇都宮在住、福島・富岡町出身、栃木県避難者母の会代表)、服部さん(岡山に避難、佐野市出身、避難者支援NPO「ほっとおかやま」代表)。Vネット矢野さんも時々合流した。やはりだが福島出身だらけになった。

 まずは軽く、昨日の1月17日が阪神淡路大震災から31年なので「その時、何してた」を聞いた。

 次に、私たちの15年前の3月11日の〝あの日〟も聞いた。吉田さん:小1、自宅。地震だとは認識した。その後ずっと忘れていたが、ラジオ学生で取材していてだんだん思い出した。外に出られず遊べないで、長袖で外出。プールもなし、暑い夏だったことを思い出した。宮坂さん:小6、地震は感じたが遠い所だと思った。その後の長野の余震(長野北部での震度6地震が連続)の方が印象強い。櫻井さん:小4、放課後、山でかくれんぼの鬼の時、「怖かった」。葛尾村から転校生6人来た。「雨に濡れるな」と言われ、雨を異常に恐れた。振り返ると見えないモノを恐れたのはコロナと同じだった。三浦さん:浪江町の銀行、道路の揺れ電柱の半端ない揺れに驚き、「津波」も恐れた。大山さん:長男(幼稚園年長)、小2の子ども二人と福島市に住んでいて地震に遭った。自主避難すべきか悩んだ。北村:双葉町社協のデイサービスセンターで遭った。その場でお年寄りと一夜を明かし、その後転々とした。服部:東京で原発の被害拡大と避難拡大を恐れた。子どもを守るために家のあらゆるスキマをテープで目張りし、夫に注意された。

 

反省しない国、「歴史にしない」ことで同じ轍を踏む国

 

 皆さんあの日あの時と「その後」のことも語ってくれた。本当は「あまり思い出したくない」と思っても、次々と個々の話が出てきた。終わることはなかった。一人一人の記憶に残るものだった。

 現在の皆さんの立ち位置で何を思っているのかを問う。佐々木さんの語り部で感じていること:原発事故を説明するのは難しい。大山さん:栃木避難者母の会としての活動の課題もあるが、究極的には、私たちにとっての復興とは、原発のない社会なのだと思う。服部さん:「ほっとおかやま」での避難者支援活動の課題がある。声をあげても変わらない現実や国の態度に、避難者が「自身の思いに蓋をしはじめている」。支援の気持ちも届きににくくなってきている。三浦さん:風化していることに危機感を持っている。現在母親と一緒であるが、近い将来福島に戻るつもりでいる。北村:3月12日に、私は二度と双葉町に戻ることはないだろうと思った。永森さん:原発事故の総括がなされていない。「先の大戦」のことも「関東大震災での朝鮮人虐殺」もそう。いつも国は反省をしていない。矢野さん:「個々の記憶を歴史に」しないといけない。反省がないのは国・政府として「その失敗」と向き合わないからだ。新潟県は知事は公約違反してでも、柏崎刈羽を再稼働させた。「自分で使わない電気をつくり、事故のリスクは地元が負う構造」。でも反省がないから同じ轍を踏むと思う…と、とにかく皆さんと話したいことがいっぱいでした。

 

次の(原発)被災地に伝える責任

 

 吉田、宮坂、櫻井など若者の面々はラジオ学生として「次世代に伝える。原発避難ラジオ」に関わり原発避難の問題を強く感じた、身近なことに問題があることを知ったと。

 15年前の教訓は未来に生かされているのか! 神戸では「被災地(者)責任」と言い合い、自分たちの苦労を次の被災地に伝えてきたという。福島原発避難の経験も次に伝えないだろう。「一人ひとりの原発事故、語り継がなければ」と、その思いを感じたのは参加者全員だと思う。そしてこんな場面(討論会)が多く必要だとも感じた。

 皆さんは言いたいことがいっぱい、そして誰かの分まで話をしている。不満をぶつけている。結論を出せるものではない。9人の参加者が語り合えた、共有できたことが答えでした。(北村&矢野)

 

録画は>>>こちら


 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。その救援活動でのボランティアを契機に「市民活動は市民が支える」を主題に1995年12月1日にとちぎボランティアネットワークが発足しました。それから30年間、栃木県内のNPO/NGOの設立、運営の支援や、多種多様なSOSへの対応をしてきました。そんなボランティアと共に走り続けてきた30年だと思っています。

 つきましては、会員や、関わったボランティア、NGO/NPO、これから一緒に活動しようと思っている皆様とともに、とちぎVネットと栃木の市民活動の、これまで、いま、これから「朝から深夜まで一日中語る集い」を開催したいと思います。

 祝賀会、懇親会、振り返りとともに未来を考える場として議論&懇親の場も設けました。

多くの方々の参加をお待ちしております。(会員外でも参加できます)

 

1. 日時:2026年1月18日(日)・朝8:00から深夜24:00(対面&オンライン)

             記念式典は、10:30から

 

2. 内容・方式

    ①過去の部         8:30-10:00 オンラインのみ

    ②《記念式典・祝賀会》   10:30-12:00 オンライン・対面

    ③現在の部         12:00-17:00 オンライン・一部対面

    ④未来の部(懇親会&討論会)18:00-22:00 オンライン・対面

  ※途中入退室もできます。個別のプログラムへの参加も可。会員以外も参加大歓迎です。

 

3. 会場(5か所:さくらんぼ幼稚園、Vネット事務所、鹿沼ふらっと、県北Vネット、コラボーレ真岡)

 〇記念式典・祝賀会、現在の部:YMCAさくらんぼ幼稚園(宇都宮市松原2-7-42)

 〇現在の部・後半:鹿沼ふらっと(鹿沼市横町1302)、県北Vネット(大田原市新富町2-3-37)、コラボーレ真岡(真岡市石島893-15)

 〇未来の部:Vネット事務所(宇都宮市中央2-7-6)

       駐車は市役所(22時まで)か周辺の有料駐車場

  ※会場に行かなくても各部ではオンライン配信を行います

 

4. 会費・参加費

 ・記念式典・祝賀会:1.500円

 ・未来の部(懇親会):500円+1品または1本(非アルコールでも可)

 

5. 申し込み方法

 グーグルフォームから >>こちら

 


全体の日程&登場人物

 

Ⅰ《過去の部》★オンラインのみ

▮8:30-9:00  Vネットの正体A(各7分

■Vネット誕生(95):❶平木さん、■日本初の災害ボラセン(98):❷増田さん、■若者支援(2004):❸中野さん ■とちぎコミュニティ基金(07):❹石川さん

▮9:00-9:30  あのときのVネット

●フードバンク・困窮者支援(2011)❺鈴木さん、●避難者支援(2011)❻門馬さん、●チャリティウォーク(2013)➐天知さん、●子どもの貧困/サンタdeラン(2015)➑塩澤さん、●県北事務所誕生(2015)❾實さん

▮9:30-10:00 記者が見たVネットの正体B

❿佐藤洋(会員、下野新聞/95年新新卒(?)で若かったので阪神大震災をボランティアしながら記事にし、障害者の自立生活のボランティアもやっていた)⓫青木友里(会員、下野新聞論説委員。20年前駆け出し記者の時に会員になり年に数回は現れてくれ、様々な有用情報をくれる)⓬宇城昇(会員、毎日新聞/95年宇都宮支局に新卒赴任し、Vネットの学生ボランティア・スタッフと結婚し、西日本(大阪、広島)方面で働く)、⓭江口悟(会員、朝日新聞/95年宇都宮支局に新卒赴任。10年に一度位、時たま事務所に現れ取材していく)

 

(10:00-12:00記念式典・祝賀会)

 

Ⅲ《現在の部》★対面(式典会場)・オンライン

▮12:00-12:30 崖っぷちラジオ学生の苦悩(旧学生も参加) ⓮吉田さん(宇大4.5年生)、⓯藤倉さん(東京/7年生)、⓰中村さん(宮城/8年生)、⓱苫米地さん(宇大4年生)など。

▮12:30-13:00 SDGs通信「影武者トーク」⓲菊池洋勝(表紙/在宅重度障害者、俳人/宇都宮)、⓳村上茉鈴(会員、表紙/建築家見習い/小諸)⓴白崎一裕(会員、書評/元出版社自営/大田原)、●㉑塚本竜也(会員、書評/環境×若者×ワークキャンプNPO/黒磯)、●㉒内田啓子(会員、書評/放送大学生/すぐに役立つことは学ばない読書会/双子もいる原発避難者/真岡)

▮13:00-13:30 公開質問状検討会/自治体の政策を何とかする ●㉓土橋優平(フリースクールへの補助金/宇都宮)、●㉔渡邊貴也(会員、首長選公開討論会/烏山)●㉕徳山篤(会員、フードバンク陳情/宇都宮)●㉖矢野正広/司会

 

▮13:30-14:00 能登2年・中越20年「災害と復興支援・村おこし」●㉗能登地震+水害/石崎英純(やすらぎの里金蔵学校/石川・輪島)●㉘中越地震/平澤勝幸(木沢ハウス・震央米棚田オーナー制、蕎麦オーナー制の20年/新潟・長岡)●㉙小林直樹(風組関東/中越地震から建物修理の技術系ボランティア、毎週末全国の被災地に行く/東京)●司会/矢野正広

各地で対面・オンライン

▮14:00-15:00 中継・鹿沼(ふらっと)●㉚渡邉和博、他

▮15:00-16:00 中継・県北(県北事務所)●㉛安井将太、他

▮16:00-17:00 中継・真岡(こらぼーれ)●㉜長野大輔、他

★Vネット事務所も開所しています。

 

 

Ⅳ《未来の部》酒場討論会★対面(Vネット)・オンライン

★参加費500円+1品or1本持ちより ★分科会は同時進行

 

■1次会(前半)18:00-20:00

①在宅福祉崩壊(■㉝秋田正人(会員、とちぎYMCA福祉会評議員)■㉞池田昌弘(会員、CLC全国コミュニティライフサポートセンター/宮城)、■㉟塩澤達俊(会員、とちぎYMCA総主事。老人ホームや24時間訪問もやる/宇都宮)■㊱他数人と交渉中!

②(有機)農業と市民活動 ■㊲安田理恵子(会員、とちぎ夢給食プロジェクト/下野)■㊳倉岡さん(ベジファーム/壬生)■㊴丸山尚史さん(まんまる農園/真岡の有機農家)■㊵遠藤千智さん(宇大国際学部・UU3Sプロジェクト/地方における市民レベルの農業活動の普及のポテンシャルに関する研究)■㊶金田和成さん(農業生産法人かぬま)

③貧困化ニッポン。どうする?■㊷松葉友恵(会員、フードバンク相談室の職員/鹿沼) ■㊸小澤勇治(会員、フードバンク相談室職員/宇都宮)

④公開質問状/署名/陳情/自治体の政策をなんとかする(昼の続き)

■企画中!:■㊹渡邊貴也(会員、首長選公開討論会/烏山)■㊺フリースクール系署名チーム4人、■㊻徳山篤(会員、フードバンク陳情/宇都宮)

※③④は合体するかもしれません

 

■2次会(後半)20:00-22:00

④SNSで子どもは育つか討論会 ■企画中!:■内田啓子会員、すぐに役立つことは学ばない読書会/真岡)他、(安田さん・松葉さん・吉田さん等(母たち&数年前まで子どもだった学生と、どうするか、どうしたら命を守れるかを考えます)

⑤福島原発避難・国内避難民問題 ■企画中!:㊼北村雅さん(原発避難者/小山)原発避難から15年、国の命令で避難したのにそれが忘れられ、各地の再稼働とともにずさんな避難計画も明らかになっています、同じ轍を踏まないには?)

⑥外国ルーツの人々/差別と貧困と分断(■企画中!:㊽荻津守さん(会員、北関東医療相談会/済生会乳児院院長/宇都宮)在留外国人がいないと人手がない日本。なのに、排外主義がはびこっています。在留資格がないと働けず、医者にも行けず死んでいくことを知っているのか、などを議論します

 

■3次会(全体会) 22:00-23:30頃

⑦まとめ/弱者に味方するとは/アドボカシー/中間支援…でいいか? ■企画中!:なんとなくメンバーは決まっていて企画はこれから。■渡邉博和(会員、とちコミ事務局/鹿沼ふらっと勤務。地元のNPOや農業の未来をなんとかしたい40代/鹿沼)、■㊾小川優作さん(ぽぽら職員/トチギ環境未来基地/宇都宮)■渡邊貴也(会員、若者の起業支援NPOと福祉施設と地元まちづくりNPOで働く元地方公務員40代/烏山)■安井将太(会員、県北事務所職員でユーチューバーやっている元板前40代)

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