会報「とちコミSDGs通信」


 

 A4判16ページ隔月発行の冊子です。会員になると年6回(奇数月)送付されます。

栃木の持続可能性を作るインフラとしてのとちぎコミュニティ基金の募金・助成の情報と、地元、栃木のSDGsについての特集をしています。

 とちぎコミュニティ基金は2008年にスタート。一般の市民・企業から寄付を集め、これまでに8200万円の助成をしてきました。

 

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●特集「2、飢餓をゼロに」

●【SDGs・ボランティア時評】FAO報告書から「飢餓」を読む…藤咲健司
●ルポ・アジア学院行ってみた記…藤倉理子(宇大4年)

●インタビュー・日本の農業の持続可能性(後継者がいない)をどうする…矢野正広

★しみん情報玉手箱(新聞切り抜きダイジェスト)

★みんながけっぷちラジオ再録①小浜佳凛、②田中悠斗、③佐藤里奈、④伊東由晃

★次世代に伝える、原発避難10年目ラジオ…櫻井脩弥 

★とちコミ通信★遺贈寄付★佐賀水害

★気になるこの人・SDGs社長編(塙尚恵さん)

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とちコミSDGs通信 第249号 2021 7-8月号 【試し読み】
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ボランティア情報 第206号 2014 5-6月号 【試し読み】
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フェアトレード製品のある店を訪ねて⑲… …NOAH

 

 宇都宮中心部よりいちょう通りを西へ、桜通りをつき抜けると左側にスーパーヤオハン、その隣の駐車場奥に店舗がある。東端がノア鶴田店だ。

「ノア」とは聖書に出てくるノアの箱舟から。イエスが一個のパンを数千人に分け与え満足させた話のように「パンを食べて人々に幸せになってほしい」という願いを込めて、1974年に起業した。その創業者のファミリーが三店舗を営んでいる。当初からのポリシーは「質の良い材料を使い、オリジナルのレシピで生地から作るブランジェ(パン屋)」

 本店、鶴田店に共通する特徴はいつも新作のパンが並んでいること。そしてポリュームがあってホームメードの味がするサンドイッチ類。もうひとつ、「コンプレボール」という食後の血糖値が上がりにくい全粒粉100%のパン。糖尿病や肝臓の手術後の患者さんなど、食事療法や食事制限に向くパンだ。特に宣伝もしないのに医師からの指示で買い求めに来る客が少なくないという。

 鶴田店にはイートインスペースがあり、商品購入の客はコーヒーまたは紅茶が100円で、お代わり自由で飲める。特にランチタイムやオヤツ時には人気のスポットだ。また散歩の途中ペットの犬を繋ぐことができる小さな庭もある。

 本店は開店時間が朝7時と早く、朝ご飯や昼食を買う客が多い。豊富な種類のケーキは一つひとつ手作りというのがなんとも嬉しい。

 ノアズ・アークはノアの箱舟という意味で、惣菜とイートインスペースのある店だ。多品目の惣菜を量り売りする他、4種類から選べるワンコイン(500円)の週替わり弁当が好評だ。

 各店が誇りをもって営業しているが、その上に人と人のつながりを大切にしている様子がよく分かる。温かい気持ちになって帰る不思議なブランジェだ。

 フェアトレードコーヒー(粉)が本店、鶴田店で買える。鶴田店ではイートインのコーヒーとして供されている。(吉田ユリノ・まちなか=せかいネット)

 

●本店:宇都宮市中戸祭1-1-49 /TEL028-624-4047/開店7-18時、水曜定休

●鶴田店:宇都宮市鶴田町640-1 /TEL028-647-0277/開店9-19時、水曜定休

●ノアズ・アーク:宇都宮市中戸祭1-6-7/TEL028-612-1569/開店7-18時、定休:日・祝

 

■フェアトレードとは■

・国際産直

・適正な価格で取引をすることで途上国の生産者の

 自立を応援

・地球環境と生態系を守る農法で生産

・お買い物が海外協力になるしくみ

 

本会「ボランティア情報」の人気記事から転載。会員になると年6回送ります。

 

フェアトレード商品のある店を訪ねて[17] クーリ・ルージュ

「フランス料理」という時、日本食に例えるなら高級割烹料理か。一方日本各地にオリジナルの料理があるように、フランスの地方にも旨いものがある。彼はバスクでの体験を表現したいと思った。東京で成功していたフレンチレストランを閉じて郷里の宇都宮に戻った。

 2011年この店をオープン。東京からの客も呼べることを狙って、宿泊施設のあるろまんちっく村の近くに土地を求めた。また宇都宮は養豚農家が多く、地元の生産者から直接材料を仕入れることができる。豚肉は塩漬けから熟成まで加工作業を店で、すべて一人で行う。そのソーセージなどを使った家庭料理が中心だ。

 特筆すべきはランチメニュー。前菜は3~4種類から、主菜は5~6種類(肉・魚)から選べること。客は選択に迷い、うれしい悲鳴。オーナーシェフは「わざわざ来てもらうので最高のもてなしをしたいから」と言う。

 こだわりぬいた素材を使った深みのある旨味を堪能し、満足度はかなり高い。帰りの際にはお土産に焼き菓子(チーズケーキなど)、自家製パン(土日のみ)、フェアトレードのバスケットやナチュラルハーブ石けんなどが買える。(取材:吉田ゆりの・まちなかせかいネット)


●宇都宮市新里町丙33-2

●TEL 028-678-8848 

●WEB http://coulis-rouge.com

●OPEN 11-14時(15時クローズ)、18-21時(オーダーストップ)

●定休:木曜

※予約してから行くことをお勧めします。

※バス―JR宇都宮駅西口よりろまんちっく村行(所要約40分)新里町下車徒歩3分


■フェアトレードとは■

・国際産直

・適正な価格で取引をすることで途上国の生産者の

 自立を応援

・地球環境と生態系を守る農法で生産

・お買い物が海外協力になるしくみ

 

※本会機関紙『隔月刊・ボラ情報』より転載

 

フェアトレード製品のあるお店を訪ねて⑮ーブーランジェリ・アユメイー

 ブーランジェリとはフランス語でパン屋(ベーカリー)をいう。「体にやさしい材料で作る、シンプルで飽きのこない、噛むほどにおいしいパンたちです」というキャッチコピーがこのパン屋さんの心意気を表わしている。

 店主は若い頃よりパン好きで、会社勤めをしながら自家用によくパンを焼いていたという。パリに遊んだ際、主食としてのパンを焼く店が、まちに必ず在るのを見て感じ入り、いつかそういうパン屋になりたいと思った。そして数年前会社を思い切ってやめて、パンの学校へ、そして起業。

「おいしい、という感覚は幸せのひとつ。誰もが笑顔になる。おいしいと言ってもらえるパンを作り、幸せを届けたい」と店主は語る。日本男児からは普段めったに聞けない率直なさわやかな言葉をさらりと言う。それだけ思いが強く、信念に裏打ちされたパンを作っているということだろう。

 原材料のこだわりはすごいものがある。選び抜いた強力粉、薄力粉、ライ麦粉の他、天然酵母を使い分け(白神こだま、ルヴァン種、ライサワー種、そしてワイン酵母など自家製も)、バター、はちみつ、黒糖、きび砂糖、ヨーグルト、オリーブオイル、季節毎に旬の果物を煮詰めた手づくりジャムをパンの中に入れ…という具合だ。これをひとりで、毎朝3時半から作業に入り、一日に20~30種のパンを作っている。

 将来の夢は、「焼きたてのパンはやっぱりおいしい! これを食べてもらうためにカフェスペースを店内に設けたい。石窯で焼いたパンを出すことも考えている」という。「あたたかいパンをじっくり味わう時間というのは、あたたかいものだと思うのです」。

 研究熱心な、しかも心あたたかい人柄が表われたパン、が手に入る幸せ。こんな魅力的なお店が増えることがまちの活性化につながるのではないか、と思ったことである。

 フェアトレードのバングラデシュ、ネパールの雑貨が小さな棚にさりげなく置いてあり、買うことができます。(取材:吉田ゆりの・まちなかせかいネット)


●宇都宮市宮原1-7-14(東武線南宇都宮駅から徒歩3分。宮の原小学校前)

●TEL:050-3437-2275

●OPEN:10-18時(土曜15:00まで)

●定休:日・祝・第3月曜日


■フェアトレードとは■

・国際産直

・適正な価格で取引をすることで途上国の 生産者の自立を応援

・地球環境と生態系を守る農法で生産

・お買い物が海外協力になるしくみ

 

 ※本会機関紙『隔月刊・ボラ情報』より転載

フェアトレードのあるお店を訪ねて⑮-Cafe KANMAS

 東武宇都宮駅から徒歩5分、ユニオン通り商店街中程に、木材を切って作った大きな看板が商店街のドアの前に出ている。

 店名の由来は栃木弁でかきまわす、かき混ぜるという意味の言葉「かんます」から。地域をかき混ぜたり、かき回すようなお店に、という思いを込めたコミュニティカフェだ。

 目指すのは家の縁側のようなもの。自由に安らぐ場と刺激を受ける場と、二つの顔をもつ。日替わりの手作りスイーツはなかなかもの。ゆったりお試しあれ。一方店主催のまちなかゼミやイベントなどがよく開かれている。商店街や地域の人々、企業人、学生、市の職員など実にいろいろな人が出入りしている。その出会いの中からイベントが立ち上がったり、新しい事業が生まれたりしている。

 例えば郊外に住む高齢者をバスを仕立てて送迎し、まちなかにお買いものに来てもらう「買い物ツアープロジェクト」が既に動いている。宇都宮市のボランティアガイドの付き添い、自由にお買いものをした後はこのカフェで小休止、という三方良しの取り組みといえる。

 ここは飲食物を売るだけではなく、コミュニケーションを提供する場、いわば実験空間、チャレンジに溢れた空間というのが私の印象である。

 マスターは学生D君。「なぜ大学生がカフェをやっているの?」と聞きたくなる。彼は大学で学んだことを生かして「お店を作ってまちを変える」ことをやってみたかったという。実は数年前ユニオン通りに、地域の人々の営みを紹介するフリーペーパーを作るオフィスがあった。授業の一環でインターンとしてこれに参加した彼は、地域を良くしたいと思う様々なおとなに出会ったという。古民家や空き店舗を活用する、若い人が集まるまちづくり仕掛人や、草の根の起業家を育てる人など…。大学からまちの出たことで、社会との接点をもち、もまれることになったD君。交流が信頼関係を作り、それがユニークな企画を産み出しているのだろう。

 実は宇都宮市の「学生による空き店舗活用事業」として補助金が出ている。D君は近い将来自立をしたいと考えている。当然資金づくりが課題であり、大いに頭を悩ませている。知恵や協力を拝借できるどなたかいらっしゃいませんか?!

 フェアトレードのバッグや雑貨が買えます。(取材:吉田ゆりの・まちなかせかいネット)

 

●宇都宮市中央1-6-4

●TEL 080-2556-7545

●OPEN 11:30-23:00(L.O 22:00)

●定休 火祝日

 

■フェアトレードとは■

・国際産直

・適正な価格で取引をすることで途上国 の生産者の自立を応援

・地球環境と生態系を守る農法で生産

・お買い物が海外協力になるしくみ

 

※本会機関紙『隔月刊・ボラ情報』より転載