◇農村の暮らしに挑戦したある一人の男の物語
9月21日(火)みんながけっぷちラジオでは、日本大学4年生の矢橋和樹さんにお話を伺った。
矢橋さんは現在、NPO法人のインターンシップに参加していて、昨年には大学を1年だけ休学し「緑のふるさと協力隊」に参加し、群馬県上野村に赴きそこで様々な貢献活動や、農村の暮らしを体験した。現地は山に囲まれており、人口が少ない村であったが想像以上に若者の数が多く、矢橋さんは驚いた。現地での生活が始まり、苦労することが多かった。特に、年配の方々との交流では、方言や現地の訛りになかなかついていくことが出来ず、聞き取りづらいということが多々あった。私芳賀丸も東北出身なので独特な訛りだった。
活動の内容が2週間ごとに変わるため、仕事の内容を1から覚えなければならないということもあったそうだ。一見とてもハードな活動に思えるが、楽しいことややりがいを感じることもたくさんあったそうだ。例えば、自分が行ったことに対して誰かが喜ぶところを見るときや、人のために自ら動くことにやりがいを感じることがあった。
幼少期のころの家庭環境の影響で、学校から帰宅したら真っ暗な部屋で過ごすような日々を送っていた矢橋さんだが、そんな中でも人とのふれあいに憧れを持っており、「人のためにできることがあればなんでもやろう」と思ったことが原動力となりこの活動に参加した。
◇困っている人への支援と悩みを抱える人たちのための居場所づくりがしたい」矢橋さんの優しさ。
今はNPO法人で「学校に行けない子どもの居場所づくり」のインターン活動をしている矢橋さん。緑のふるさと協力隊での活動を活かし、子どもとふれあいながら自分なりにイベントを企画したいと思い今の活動を始めた。ここでは、子どもたちと一緒に遊ぶことで矢橋さん自身も元気になり、子どもたちとふれあう中で、昆虫の雑学やボードゲームの遊び方などの「新たな学び」を得ることも多々あるそうだ。このような活動を通して、矢橋さんは「自分が知らないことを学べる場にもなっている。子どもは思っている以上にハキハキしていて、感性がとても豊かだ」と感心していた。「悩んでいる人や困っている人に対して支援が出来たらいいな」という思いが根底にある矢橋さんは、今の「居場所づくり」という活動が、将来誰かの悩みを解決するような活動につながることを願っている。
他人軸で生きるのではなく自分をしっかり持ち、本気でやりたいことがあるのなら躊躇せずに思いっきり挑戦することが大切である」これが今の大学生に送る彼のメッセージだ。(芳賀丸)