9月30日のみんながけっぷちラジオは「自由ゼミ」で、鉄道大好き!ラジオ学生の井本涼菜さんによる「鉄道×SDGs」を放送した。長野県出身の井本さん。地元長野電鉄・屋代線の廃線を小学生の時に経験した。高校進学や通学に苦労する友人の話をよく耳にしたという。調べると、全国の地域鉄道の約8割が赤字路線で、存続が危ぶまれる現状が浮き彫りになった。「鉄道の廃線は単なる交通手段の消失に留まらず、地域社会に多大な影響を及ぼす」と井本さんは話す。 鉄道は人集めの「核」。廃線でなくなるもの 廃線がもたらす地域社会への影響は大きく3つ。 ①交通弱者の孤立:高齢者や学生など、車を運転できない人の主要な移動手段が失われ、日常生活や進路選択に影響が出る。 ②環境負荷の増大:鉄道の代わりに自家用車やバスの利用が増加することで交通渋滞が悪化し、二酸化炭素排出量が鉄道のおよそ7〜8倍に増加するなど環境問題が深刻化する。 ③街づくりの停滞:駅は「街のシンボル」であり、人を集める核としての役割を持っている。その拠点を失うことは地域の商業活動の活性化を妨げる。 駅を「通る場所」から「集まる場所」へ 前述した長野電鉄の屋代線のアンケートで、「屋代線を利用しない理由は何ですか?」の質問に「利用して行きたい場所がない」という声が多くあったそうだ。つまり逆説的には、「駅が単なる通過点ではなく 『目的地』として機能する必要性があるのではないか」と井本さん。その考えがより強くなったのは、夏休み中の旅行で行った京都駅の「展示パネル」だという。京都駅では学生や企業が連携して、駅を「町の入口」と捉え直すワークショップが開催されている。その展示パネルには例として「墓参りに行きたくなる駅」…駅のそばにお墓を造り、移動の目的を創出することで鉄道の利用機会を増やすといった例や「すべての世代が遊べる駅」…駅を公園のような広場にし、通勤通学の合間や休日に誰もが立ち寄って楽しめる地域住民の交流拠点とする等のアイディアがあった。 ジリ貧の「駅と鉄道」。遺産をどうする? 放送中は、他にも「こんな駅があったらいいな」を、井本・ミヤラジ片岡さん・ラジオ学生の加藤(=私)・の3人で意見を出し合った。 ◎「聴く体験を共有できる駅」:駅ピアノやライブ会場、ラジオの公開スタジオなどを設け、「聴く体験」を人と共有できるプラットフォームとして駅を活用する。(井本) ◎広場がある駅:自然豊かな広場のある駅を作ることで、駅そのものを見るために訪れたくなるようにする。(片岡) ◎働くための駅:移動中のビジネスパーソンや学生が集中して作業できる、オフィススペースとしての機能を持たせる。「仕事の打ち合わせが午後に1件だけあるから遠くに行けない」という人をターゲットにする。(加藤) 駅は街の入口―過疎の解決のため、まずは鉄道から 「駅は街の入口」というフレーズがとても印象的だ。「地方の過疎」という日本中が抱える問題に対して、鉄道を軸に考えることは新鮮だった。「地域鉄道だから都会の駅のように立派にする必要はない。移動さえできれば良い」という考えのままでは、地域の路線はこの先ますますなくなってしまうかもしれない。それぞれの地域にある、なくしたくない路線。久しぶりに乗ってみると新しい発見があるかもしれない。(ラジオ学生加藤) ●再録>> YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=2JyXov8OieQ ●お便りはコチラ>>
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