サシバが教えてくれた、里山の大切さ【サシバの里自然学校】

~サシバとは鷹のこと~

自然を守るという言葉を聞くと、少し難しく感じるかもしれません。

栃木県市貝町にある「サシバの里自然学校」を訪れると、その意味がとても身近に感じられました。

サシバの里自然学校を運営する遠藤隼さんは、子どもたちから親しみを込めてじゅんじゅんと呼ばれています。

 自然学校では、里山の保全活動を続けながら、子どもや親子を対象に自然体験や農業体験、生きもの探しなどを行っています。

サシバが暮らせる里山とは

 市貝町は、山と田んぼが交互に広がる、谷津田(やつだ)の風景が今も残っています。この景色こそ、サシバにとって理想的な環境だそうです。サシバは田んぼでカエルやトカゲを捕まえ、近くの森に巣をつくって子育てをします。ですので、山だけでも、田んぼだけでも暮らすことはできません。山と田んぼが近い距離で共存している事でサシバが命をつないでいます。

生きものが暮らせる田んぼ

 自然学校で管理する田んぼには、在来種のメダカやドジョウ、フナ、アカガエルなど、たくさんの生きものが暮らしています。昔ながらのゆっくり流れる水路だからこそ、小さな魚やオタマジャクシが安心して育つことができます。一方で、効率化された田んぼでは水の流れが速く、生きものたちが暮らしにくい環境になっています。

小さな命が暮らせる田んぼがあるからこそ、その命を支えるサシバも生きていける。

人が手を入れることで守られる自然

 自然は放っておけば豊かになる。そう思ってしまいがちですが、里山は違います。遠藤さんが活動を始めた10年前は、この森は笹に覆われ、生きものも少ない状態でしたが、草を刈り、木を整備し、少しずつ光が入るようになったことで、草花や昆虫、生きものたちが戻ってきたそうです。人と自然が関わり続けることで、豊かな里山は守られています。

次の世代へつなぐために

 自然の中で遊ぶ体験を途切れさせたくないということです。今は自然の中で遊ぶ機会が少ない子どもたちも増えています。もし親世代も自然を知らずに育ってしまえば、その次の世代へ自然の魅力を伝えることができなくなってしまいます。

だからこそ、子どもたちに実際に自然へ触れてもらい、「楽しかった」という体験を積み重ねてほしい。その積み重ねが、未来の自然を守る力になる。

 また、自然を守ることは、サシバだけのためではありません。私たち人間もまた、自然から多くの恵みを受けて暮らしています。豊かな里山を未来へ残していくことは、未来の子どもたちへ豊かな自然とかけがえのない思い出を残すことでもあるのです。

https://youtu.be/HjxdIdVtYq0?si=OwwUgggETNZr3tUd

遠藤さんの想いや里山の美しい風景、生きものたちの姿を感じていただけたら嬉しいです。

YouTubeもぜひご覧ください!

編集後記

 サシバを守ることは、メダカやカエルを守ることでもあり、その生きものたちが暮らせる里山を守ることにつながいる。人間も自然に生かされているんだ…と思いながら生きていくことも大事だなと感じました。一つひとつ命がつながりその先に私たちの暮らしもある。

ありがとうございました。(ボランティアのしょうちゃん)