3月3日の「みんながけっぷちラジオ」では、ツバメソリューション㈱の石川慎太郎さんをゲストに迎え、「とちぎコミュニティ基金と石川さん物語」をテーマにお話を伺った。
「熱い思いを、わかりやすく」NPOの広告代理店
石川さんがやっているツバメソリューションは、地域をより良くするための活動やNPOの情報発信支援、つまり非営利分野に強い広告代理店業を行っている。ホームページやチラシ、ロゴマークの作成、寄付WEBサイトの構築などである。
実はとちぎコミュニティ基金(以下、とちコミ)のロゴマークも石川さんの作品だ。寄付者を集めるためには、とちコミが積極的に情報発信し活動をPRしていく必要があると考え、ホームページ等一式全部作ったという。
NPOとの仕事で難しいのは、情報発信の「内容」を決めることだと言う。代表者の熱い思いが語られるが、それを一般の人にも伝わるように表現することに苦労する。そのため、団体のビジョンやミッションを、わかりやすく伝えることを常に心がけている。
栃木のスーパーマンとの出会いで「人生が変わってしまった…!」
石川さんがとちぎVネット(とちコミ)に関わるきっかけは、2011年の東日本大震災。栃木県内から被災地で支援活動を行うVネットに、ボランティアするために来て矢野さんと出会った。当時は技術的・金銭的な問題から、NPO法人がホームページを開設することは難しく、その活動を社会に広く知らせることも容易ではなかった。
そこで石川さんは、県内各地のNPOに取材して記事を書き、それをホームページで発信していく仕組みを提案した。この取材活動が石川さんの人生を大きく変えることになる。
取材を通して出会ったNPO関係者。その「困っている人がいたら何が何でも助けようとする姿」が、着の身着のままで人助けに向かうスーパーマンと重なって見えたという。実際に、感動して涙を流しながら話を聞いたこともあった。「自分はスーパーマンにはなれないけれど、陰で支えることはできる」。そう考えた石川さんは、とちコミの活動に関わりながら、ツバメソリューションを立ち上げた。
うつ病を経験。人のセーフティーネットに支えられる
とちコミでの活動や仕事の経験を積むなかで、石川さんはNPOのファンドレイジング(寄付集め)に興味を持つようになった。そこで、そのスキルを身につけるため東京の団体に就職した。
だが、その仕事は自分には合わなかった。それでも一年間努力して続けたがウツ状態になり、最終的には朝起きることもできず、トイレにも行けない、電車にも乗れない状態にまで追い込まれた。景色さえ灰色に見えるほどだったという。病院では「うつ病になりかけているため療養が必要だ」と診断され、泣きながら実家に戻った。
一方で、このつらい経験を通して、人のセーフティネットに支えられる当事者としての実感も得た。県内のNPO関係者からは「うちに来て、リハビリがてら手伝ってくれないか」と声をかけられ、手伝いを続けるうちに少しずつ回復していった。そして、「人に頼られることが元気につながる」と感じたという。
《編集後記》
とちコミやVネットのロゴを作成したのが石川さんだと知り、とても感動した。マークの意味を知ることで、さらに愛着が湧いた。また私も、「みんながけっぷちラジオ」に登場するゲストの方々は、まるでスーパーマンのようだと感じている。私自身はスーパーマンのようにはなれないかもしれないが、ラジオを通して、その活動や思いをより多くの人に伝えていきたいと思う。(野田小百合)
