1月9日から11日まで、初めて能登の災害ボランティアに参加しました。私自身も震災で被災した経験があり(宮城県)、「被災者の方々に寄り添った支援がしたい」という思いで向かいました。一方で、正直なところ「自分に何ができるのだろう」「役に立てるのかな」という不安も抱えていました。
■夕暮れ酒場で見えた、
“お金があるからこそ生まれる交流”
今回参加した活動のひとつが、仮設住宅で居酒屋を開き、住民の方々の憩いの場をつくる「夕暮れ酒場」でした。
最初は、「なぜ支給ではなく、お金を払ってもらう形にするのだろう」と疑問に思っていました。しかし、いざ開店してみると、「○○さんのために一杯買わせて」「今日はあなたにごちそうさせて」
そんな掛け合いが自然に生まれ、お互いをねぎらい合う温かい空気が広がっていきました。利益が出ないように最大限調整しているのですが、“お金を介するからこそ”生まれる交流があることに気づかされました。
また、能登のボランティアでは「仮設住宅からなかなか出てこない男性陣にどう楽しんでもらうか」が課題だったそうです。今回、男女問わず多くの方が足を運んでくださり、楽しそうに過ごす姿を見て、課題解決の糸口が見えたような気がしました。
■ 足湯ボランティアで広がった小さな女子会
もうひとつの活動は足湯ボランティアでした。この日は女性の参加者が多く、自然とプチ女子会のような雰囲気でした。足湯をしながらお話をさせていただく中で、「仮設住宅だとやることがなくて退屈なの」。そんな声も多く聞かれ、こうしたイベントがもっと頻繁にあればと思いました。
私がネイルをしていたこともあってネイルの話になり、「爪がかわいいだけで、なぜか一日気分があがるよね」といった話もしました。次に行くときは、ネイルの時間もつくれたらいいなと密かに思っています。
▮ 通い続けて、顔なじみになって…ようやく再生
活動初日に、「復興よりも再生へ」という言葉を聞きました。元に戻すのではなく、新しい形で暮らしを取り戻していくこと、その考え方を軸に、地域づくりを進めていきたいとおっしゃっていました。そして、そのためにボランティアとしてできる支援は、通い続けて、顔なじみになって、ようやく少しずつ見えてくるものなのだと実感しました。
私は今回が初参加でしたが、これまで通ってきたとちぎボランティアネットワークの方々が築いてきた信頼関係のおかげで、自分にも何ができるかが少しずつ見え始めた気がしました。今まで尽力してくださっている方々に、心から感謝しています。
また、今回学んだことは、話を聞くこと、一緒に楽しい時間を過ごすことも立派な支援になるのということです。参加する前までは、ボランティアというと力仕事や専門性が必要だと思っていましたが、仮設住宅から外に出て、楽しい時間を過ごしてもらうことも、心のケアとして重要だと感じました。この活動の輪がこれからも広がっていくことを願っています。(木村有里/宇大大学院2年)
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