■当初の不安「邪魔だと思われたらどうしよう...」
今回、私はとちぎボランティアネットワークが主催する「奥能登・週末ボランティア」に、1/9-11の3日間参加しました。石川県を訪れるのも、能登半島に足を踏み入れるのも初めてでした。
災害ボランティアの経験も多くない私は、正直なところ「現場で必要なのは力仕事だけで、力がない人が行っても迷惑なのでは」「邪魔だと言われたらどうしよう」と、どこかで怖がっていたのだと思います。行きたい気持ちはあるのに、一歩を踏み出せない。そんな自分がいて、災害ボランティアを勝手に遠い存在にしていました。今回は過去に同ボランティア参加経験のある大学の友人からの勧めもあり、実際に参加する決心が付きました。
■夕暮れ酒場と足湯が教えてくれた「場」と「話」
実際の活動の中心は、仮設住宅での「居酒屋開店(夕暮れ酒場)」と「足湯ボランティア」でした(毎回固定の活動ではないそうです)。夕暮れ酒場は、私が想像していた“災害ボランティア像”を大きく覆しました。重いものを運ぶだけが支援ではなく、集まって話し、笑い、少し肩の力を抜ける「居場所」をつくることも、確かな支えになるのだと感じました。
足湯では、温かさそのものが会話のきっかけになり、近況や困りごとだけでなく、昔の暮らしの話、好きな食べ物の話など、いろいろなお話を聞かせていただきました。こちらが何か“解決”できなくても、うなずき、聞き、同じ時間を過ごすことが、安心につながる場面があるのだと学びました。参加者の方々は、見えない未来への不安を抱えながらも、日常の楽しみの一つとしてその時間を大切にしてくださっていました。
■「ゼロに戻す」だけでなく「プラスを生む」支援へ
今回の一番の気づきは、災害ボランティアは“マイナスになった地域を0に戻す”ことだけではない、ということです。0になってしまった地域や、そこで暮らす人々の「少し幸せな日常=プラス」を生み出すお手伝いも、同じくらい大事なのだと初めて実感しました。
一方で、能登半島の中を移動するたびに、道路の片側が封鎖され交互通行の信号が続く景色を何度も目にしました。私の暮らす地域ではめったにない光景が、ここでは日常に溶け込んでいるようで、驚きと同時に「こんな状況が当たり前になってしまっていいのか」というやるせなさも湧きました。大地震、そして豪雨災害と重なる困難の中、すぐの復旧は簡単ではないかもしれません。それでも、いつかこの“日常”が本当の意味での日常に戻る日を願い、私もできる形で関わり続けたいと思います。(伏本遥/宇大・大学院2年)
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