450年続く米農家がつくった宿 ― 大田原市にある「花園創」

栃木県・親園地区にある「花園創(はなぞのそう)」

 山々を一望できるこの場所で、450年ものあいだ米づくりを続けてきた西岡家が営む、農業体験のできる民泊宿です。

お米づくりは兄と母が中心となって行い、花園創のマネージャーを務めているのが西岡桃さん。かつては納屋だった建物を3年前に改装し、温かみのある宿泊施設として生まれ変わりました。

■ 受け継がれた木でつくる、あたたかい空間

 宿の中に入ると感じるのは、木のぬくもりです、欅の大木を切り出して作ったテーブルや、かつて乾燥機があった場所を生かした天井の高い造り。壁は大学生たちと一緒に塗り上げたものだそうです。

 家具や柱には、おじいちゃん・ひいおじいちゃんが残した木材を再利用。
“100年先を思い、木を植える”と言われた時代の名残を活かし、その想いを大切に受け継いでいます。

■ 自家製の麹と醤油、そして大切に炊くお米

 花園創のこだわりは、なんと言っても「食」です。
450年続く米農家として、米麹も醤油も豆麹もすべて手づくり。発酵の先生に学び、自然な発酵調味料を宿泊者にも味わってもらえるようにしています。

夕食はBBQまたは自炊、朝食は宿泊者と一緒に調理するスタイル。
ゆっくりと火や香りと向き合う時間が、旅の特別な思い出になります。

そして何より特徴的なのが、昔ながらの「もみ殻かまど」
燃料はお米の皮である“もみ殻”。燃えると「くん炭」になり畑の肥料にもなる、SDGsな循環の仕組みです。

一気に強い火力が出るため、現代の炊飯器よりも短時間でふっくら炊き上がるのだそう。炊きたての香りは…ご想像にお任せします。

■ 最大5名まで泊まれる、なつかしい2階の客室

 二階の宿泊スペースは、最大5名まで利用できる落ち着いたお部屋。
大正時代に建てられた建物の面影をそのまま残し、お客様は田んぼを眺めながらゆっくりと過ごすことができます。

口コミには「よく眠れる」「心がリセットできた」といった声が多く、自然と共にある生活を感じられる場所です。

■ この場所に来てもらうことが一番大事

「ここに来て、空気を吸って、田んぼを眺めてもらうことが一番大事なんです」

季節ごとにさまざまなイベントも開催しており、体験を通してこの土地の魅力を肌で感じられます。気軽に遊びに来てほしい。
そして、一緒にこの場所をつくってくれるボランティアも大歓迎とのこと。

花園創には、人と土地のつながりを大切にする温かい空気が流れています

✍️ 編集後記

 古い梁や欅の重厚なテーブルに触れるたび、代々この土地で生きてきた家族の時間が見えるようでした。“残された木を活かす”というシンプルで美しい思想は、便利さを求めすぎている現代の暮らしのヒントにもなるはずですね♪。

 また初めて、籾殻かまどを見させていただき「あ、食べ物って本来こうしていのちをいただくんだな」と思える時間でした。

ぜひ皆さんも訪れて見てください♪(ボランティアのしょうちゃん)

動画本編はコチラです

https://youtu.be/GpzlTHHpeG4?si=4rBIlmD69zsevBuS