7月8日の「崖っぷちラジオ」では、NPO法人エコロジーオンライン代表の上岡裕さんをゲストにお招きし、これまでの活動や環境問題への向き合い方についてお話を伺った。エコロジーオンラインは音楽やメディアを通じて環境情報を発信し、SDGs、福祉、防災、国際協力など幅広い分野で社会課題の解決に取り組む。上岡さん自身元レコード会社勤務の経歴を持ち、25年前から音楽業界のネットワークを駆使した環境啓発活動を行ってきた。音楽プロモーターとして坂本龍一さんやエレファントカシマシを始めとする有名アーティスト支えた後、エコロジーオンラインを設立し、音楽と環境、そして地域福祉を結ぶ活動に携わっている。上岡さんは昨年、感染性心内膜炎で心臓手術を受けた。その影響で脳卒中の後遺症が残り「失語症」を発症。少したどたどしい会話ではあるが、「それもいい経験」と今回ラジオでお話しいただいた。
音楽と環境とのつながりを生かした活動
エコロジーオンラインの活動の一例として、ATENOTE(アテノオト)プロジェクトがある。アテとは能登でヒバの木(ヒノキ科アスナロ)のこと。このアテを使って楽器を作り復興支援の一助にする。「能登」と「音」が含まれている絶妙なネーミングだ。楽器でミュージシャンとの橋渡しやイベント支援をする。建築財としての能登ヒバは輸入材に押され低迷していたが、音楽と日本の森の新しい魅力を結びつけるこの取り組みは、災害復興×森林活性×音楽というユニークな視点で、地域資源を生かした事業モデルのサポートとなった。
また、エコロジーオンラインは、栃木のFMラジオであるRadio Berryと連携して、SDGsをテーマにしたラジオ番組の制作を長年にわたって続けている。ここでは、上岡さんが失語症を患った経験や音楽には癒しや記憶回復の効果があることから、毎日1曲、1970〜90年代のヒットソングを選曲して流している。
Think globally, act locally. 誰かと誰か、「点と点を繋つなげる」こと
エコロジーオンラインは、世界規模での気候変動という環境問題に対して、地域密着型のグローカルなアプローチを実施している。上岡さんは地域の大学や企業との連携することで、若者や子どもたちに「気候変動は自分たちの未来と深くつながっている」と感じてもらえることを大事にしている。実際に現在は宇都宮大学の環境を専門に学ぶゼミとの共同プロジェクトも進んでいる。「環境問題は誰かが一人で解決できることでは決してないけれど、個人や誰かの取り組みを繋つなげることで、「点が線に、線が面に」なっていく瞬間がかならずある。上岡さん自身も、エコロジーオンラインでの活動を通じてそのことを実感すると同時に、その手伝いをすることにやりがいを感じているという。
ただの「気候変動」で済ませない。「気候変動を止める」行動をする
気候変動はもはや抽象的な問題ではなく、私たちの生活に直接影響を及ぼす現実の課題である。2023年には上岡さんの地元・栃木県佐野市で41度が記録され、Radio Berry主催のフェス「ベリテン」では、落雷による事故も発生した。こうした事象が私たちの命にかかわる問題であることを自覚していても、私たちは「気候変動の影響だ」と言って済ませてしまいがちだ。エコロジーオンラインは東日本大震災の時に被害を受けた地域へソーラーパワートラックを派遣したり、途上国に小さなエネルギー機器の寄付をするなど、グリーンパワーを通した支援活動を実施してきた。こうした活動は私たちが今考え、実行するべき必要なものである。私たちがこうした環境問題を自分事として捉え、次のアクションをとるかどうかが将来にかかっている。今回、崖っぷちラジオの放送にも毎回登場する「地球は地域の大きな寄せ集め」という言葉の意味を改めて実感した。
「みんながけっぷちラジオ」×「NPOエコロジーオンライン」上岡裕」08/07/2025 - YouTube https://m.youtube.com/watch?v=OLtNlCE8m7I
