10/12-13 町野 9月豪雨で被災されたお宅から家具搬出、泥出しの活動

 町野の被災されたお宅へ10人で入りました。家は裏手の山から押し寄せた多量の流木の泥流で20メートルほど離れて建っていた別棟が直撃され、母屋のすぐ脇まで流されていました。

 1月震災後、リフォーム中だった母屋は流木の直撃は免れたものの、内部は泥に覆われ、母屋の周囲も泥が脛(すね)まで達する深さ。家に入ることもままならない状態でした。

 脛まで潜るぬかるみの中、長靴の足を交互に引き抜きながら窓の所まで歩き、そこに置いてあるイスに乗って窓から室内に入るという感じです。

「母屋のリフォームを再開したい」という家主さんの要望に応えるため、家の中の被災家具類運び出し、室内の泥除去と畳の搬出をしました(10人はここまで)。私たちの帰還後、最終的に床の清掃を行う段取りです。

 まずは家屋周辺に滞留している泥をなんとかしなければなりません。膨大な量の泥をどうにすればいいか思案している時、本業が土建業の現場監督の渡辺さんがスコップで溝を掘り始めていました。

 敷地は凹凸があるものの面している道路に向かってやや下り傾斜、気が付くと皆がほぼ一列に並びスコップやテミ(手箕)で泥を順繰りに掻き流し始め、ほんのわずかな流れではあるものの一本の泥流が出来ました。その内、誰かの発案で泥流の起点を移して泥流し作業を継続する事約30分で次第に地面が露出。そこにベニヤ板を敷いて家具搬出路が完成、午前中にはその通路を使い家具類、及び泥と水で重くなった畳16枚を無事搬出しました。

 午後は、室内の泥をバケツリレーで外に運び出す作業。私たちは運ぶ作業を受け持ち家の中に1人、外に9人が並んで泥バケツを外に搬出しながら空になったバケツを家の中に戻すの繰り返し。6個のバケツで約2時間、泥の除去が進みようやく床が見えてきした。

 ここでは最も体力の要りそうな最後尾で泥を捨てる作業を、一人でやり切った祖母井さんというヒーローが生まれました。捨てた泥に膝まで浸かりながらも明るく最後まで体を張って頑張ってくれました。

 家具搬出と泥出し、という水害では当たり前の作業ですが、現場の状況は千差万別。この日も泥の池を前にマニュアルもないなか作業にとりかかり、各々が目標に向かって協力して行動した結果、いくつものハードルを乗り越える事ができました。

 災害ボランティア活動に限らないですが、マニュアルがなくてもこうした小さな工夫をみんなで協力しながら積み重ねて行くことでチームワークが生まれ、大きな成果につながる、ということを改めて実感できた週末でした。一緒に活動して頂いた皆様に改めて感謝致します。有難うございました。(くにい)

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