見えているようで見えない母子家庭・父子家庭。訪問支援で親子のSOSを見逃さない。

●24時間LINE相談と訪問支援。

 みんながけっぷちラジオ11月1日のゲストは、ひとり親家庭への支援を行うN P O法人「ぱんだのしっぽ」。

ひとり親家庭に手を差し伸べ、親子のSOSを見逃さない社会を作っていくことを目的に活動している。無償で定期的に家庭へ食材や日用品を届ける「子ども宅食」や、母親の就労支援、入進学のサポート、長期休暇中の自然体験など、活動内容は多岐にわたる。

 さらに24時間365日LINE公式アカウントで相談と支援の要請を受け付けている。北海道から九州まで全国から相談が寄せられているという。日常の小さな不平不満から、精神的な悩み、D V、子どもに関する悩みなど、寄せられてくるメッセージの内容はさまざま。心の叫びが文字となって伝わってくるという。

 代表の小川さん自身もシングルファーザーとして一人息子を育て上げたひとり。地域の人の優しさや温かい支援に支えられたという。子どもが成人したので「今度は、ひとり親家庭のためにできることはないか」と考え、現在の活動を始めた。

●「知っているつもりで知らないこと」。ひとり親の苦労

  黒いジャケットをビシッと着こなした小川さんとは対照的な可愛らしい団体名だが、そこには小川さんの想いが込められていた。

「パンダの尻尾って何色だと思いますか?」団体名の由来を尋ねると、小川さんはこう応えた。

「白いんです。黒いイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実際は白色です。

パンダの尻尾のように、見えているようで見えていない、知っているつもりでよく知らない、日常生活の中では気付かない。そういったことってよくあるんです。でも、そこに気付くことが大切。ひとり親家庭への支援も同じで、家庭を訪問したときに仕草や顔つき、話し方など些細なところから異変に気付き、適切な支援へとつなげていく。親子のSOSを見逃さず、ひとり親家庭や子どもたちが笑顔で朝を迎えられる明日へとつないでいきたいと考えています。」と続けた。

 最後に小川さんに今後の活動について尋ねると「ブレずに適切な支援を確実に伝えていきたい。情熱あるボランティアたちと共に、困っている親子に手を差し伸べ、『もう大丈夫だよ、1人じゃないからね』と明日への希望を伝えていきたい。」と力強く答えた。