「自分にもできることがあると知ってほしい」身近な行動がボランティアになる。

 12月13日のゲストは「はやぶさ交通株式会社」の社長の塙さん。観光バス運行と旅行代理店業を営んでいる。学校の遠足や修学旅行の送迎、旅行やツアーの日程を組んだりしている。今回のラジオのテーマは「企業の社会貢献」である。

 事前に会社に訪問した。さっそく入り口には「絆ボックス」というフードバンクへの食品の寄付箱が設置されている。ご近所さんやインターネットで存在を知った人が食品を届けにやってくるそうだ。中には自分のお菓子を持ってきてくれる子どももいる。

 また塙さんは宇都宮中央ライオンズクラブの会長も務めている。国内で3056クラブ11万人、県内では60クラブ1475人が活動している。メンバーは地元の会社経営者がほとんどだ。その中でも宇都宮中央ライオンズクラブでは青少年健全育成や環境保全活動など、さまざまなボランティア活動に力をいれている。毎年7月には、「宇都宮中央ライオンズクラブ杯」という小学生を対象としたバレーボール大会を開催しており、その参加費を寄付として集めるだけでなく、講演を開いたり、アルミ缶や食品を集め寄付したりしている。

 

子供版ライオンズ設立。学校でフードバンク食費集め、駅清掃も

 

 さらにそのバレーボール大会に参加した子どもたちの中から、「ライオンズクラブに入ってボランティアがしたい」という声が上がり、2020年12月「レオクラブ」の活動が始まった。子供版ライオンズであるレオクラブは塙さんを顧問に中高生14人が活動しており、月2回の例会でどんなボランティアをしようか話し合ったり、SDGsをテーマに勉強会を開いたりしている。また鶴田駅で早朝の駅の清掃を行ったり、サンタdeラン&クリーンに参加したり、子どもたちが主体となって精力的に活動している。

コロナ禍では活動が制限されている中、「フードバンクの活動を支援したい」という声が上がり、子どもたちが校長先生に直談判して職員室で先生に食品の寄付(フードドライブ)を呼びかけた。4校から計60kgの食品が集まったという。

 

ボランティアを広めるボランティア

 

 自身の活動について塙さんは、「ボランティアを広めるボランティアをしている」と語った。なかなか知らないだけで、身近にあるちょっとした行動もボランティアになる、誰にでもできるということを伝えたくて活動しているという。リスナーに向け「アルミ缶を寄付したり、エコキャップを集めたり、日常生活の中で出るものを集めるだけでもボランティアにつながる。自分にもできることがあるということを知ってほしい。大人には未来の子どもたちに地球を残すために、ゴミ拾いやSDGs、ご近所さんを手助けしたり、そういったことにも目を向けてほしい」と呼びかけた。

 今後の活動について尋ねると、塙さんは「野望があるんです」と答えた。「ライオンズクラブは栃木県内に60以上あって、その支部がみんなで一丸となって動けたらすごく大きな力になると思うんです。活動を県内に広げていきたいです」と笑顔で語った。