学生が自ら奨学金を集める活動。自分の境遇を「前向きに変化させていく」

5/24(火)のみんながけっぷちラジオは、あしなが学生募金事務局の山本有衣子さん(宇大4年生)。栃木ブロックのマネージャーとして、大学に通いながら、街頭募金の再開や、コロナ禍における募金活動を日々模索している。

 

〇「今度は自分が恩返しをする番」と活動に参加

「遺児」とは、病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもや、障害などで親が働けない子どものことを指す。そんな遺児たちの未来のために、一般財団法人あしなが育英会では奨学金制度を設けており、30年間で累計5万5千人の学生が支援を受けてきた。そしてこの支援を受けた学生が、今度は遺児たちのためにあしなが学生募金事務局として、街頭募金などの活動を行っている。山本さん自身もこの奨学金の支援を受けており、今度は自分が遺児たちのために活動をして、恩返し

をしていきたいという想いからこの活動を続けているという。

 

〇寄付するといい人になれる!

コロナ禍でこの二年間は街頭募金ができず、思うように活動ができなかった。その中で山本さんたちはオンライン上で説明会などの周知活動を行ったり、地域の企業や団体と連絡をとり、組織内募金を行っていた。コロナ禍でも自分たちにできることはないか模索しながらだったので様々な葛藤があったという。ラジオの中では“募金”について話があがった。「募金(寄付)とは、いい人がしてくれるものではなく、寄付するといい人になる」という。寄付することで「いいことをしたな」という気持ちになる。つまり街頭募金というボランティア活動は、普通の人をいい人にしていることに他ならない、という。今後、街頭募金や全国募金リレーが再開され、ボランティアを募集しているそうなので、ぜひ参加してみてほしい。

 

〇自分の境遇を「前向きに変化させていく」活動をしたい。

今後の活動について山本さんは、「自分の境遇や現状に対して、自分ではどうにもならないと感じる子どもたちのために、そんなどうにもならないことを前向きに変化させていけるように活動していく。遺児の現状や声を知ってもらうことが、遺児の大きな夢につながっていく。」と話していた。

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私(中島)は、奨学生が、次の奨学生のために実際に活動をしてお金を集めるという仕組みがすごく良いと思った。また、以前の全国募金リレーの際に、旅行客から「あっちの駅でも街頭募金やっているのを見たよ」と声をかけてもらって、遠く離れていてもつながりを感じることができた、というお話が取材の中で印象的だった。栃木ブロックは人が足りていないとのことなので、私も街頭募金のボランティアに参加してみようと思った。(中島)