「自分が生まれたときよりも、良い社会を残す」がBSの思想

2/15(火)のみんながけっぷちラジオは、ボーイスカウト宇都宮第一団の副団長を務めている戸部康彦さんでした。戸部さんは小学生の頃からこの宇都宮第一団。大学生で一度離れたものの、社会人になりお子さんの宇都宮第一団加入をきっかけに、また戻ってきたそうだ。なんとこの団体は70年もの歴史がある、宇都宮市内では最も古いボーイスカウト(以下BS)の団体という。

 

 

〇学校では教わらない、失敗から学ぶ力。

みなさんはBSを知っていますか? 私は、名前は聞いたことあるけど詳しくは知らず、赤い羽根募金の活動をしている…?程度の認識でした。「BSは自分のための活動であり、様々な経験をして体で覚えていく所。よく勘違いされますがボランティアではないんですよ。」と戸部さん。たとえば駅の構内で困っている人を見かけたとき。すぐに「大丈夫ですか」と声をかけることのできる人間になってほしい。そのためには「大勢の前でも声を挙あげる能力」を身に着けることが目標なのだ、という。そんなBSでは、「手を出すな、口を出すな、ただし目を離すな」という理念のもと、子どもたちと接している。最近の親や学校の先生はすぐになんでもやってあげてしまって、子どもたちの挑戦の機会が失われている。人は失敗から学び、繰り返していくことで本当の実力が身についていく。そのために宇都宮第一団では、キャンプを通して子どもたちの成長を促すのだ。

 

〇スーパーマンだって、一人ではなにもできない!

年間を通してBS活動の大きな目標となるのは、夏キャンプ。班ごとに分かれてリボンを争う

「隊班競点」というグループ対抗戦だ。BSでは、テント張りから炊飯、後片付けなど全て自

分たちで行い、その早さや正確性を競う。戸部さんが隊員の頃には、炊飯が時間内に間に合わず、生のカップラーメンをかじる夜もあったという。そんな団体行動にでは、「一人が優秀でスーパーマンのような人でも、うまくいかない。「上級生である自分の技術を班員(下級生たち)に伝えて、自分の分身を作ることが大切。どうすれば周りがついてくるか、どうすれば覚えてくれるかを考えて行動するようになる。これが結果的に自分のためになっている。成長につながってくる。」という。

 

「自分が生まれたときよりも、良い社会を残す」ことを信念に活動を行うBS宇都宮第一団。宇都宮にも多くのOB・OGが社会で活躍している。今日では希薄となった縦や横の人とのつながりを強く感じた。(中島)