ローカル発、ローカル着の支援。地元の企業ができること。

無理のない範囲でたすけあい活動

 

 9/15の放送は、学生パーソナリティ山本、ゲストには日光市にある印刷会社、成文社の社長の小栗卓(おぐり・たく)さんを迎えて”スマイル日光プロジェクト”についてお送りいたしました。

  スマイル日光プロジェクトは日光市内にある企業や店舗が協働して行なうCSR活動で、各社ごとに”寄付つき商品”を設けて販売するプロジェクトです。寄付つき商品は、自社の特定の商品、サービスの利益を寄付するもので、会社・お店ごとに様々です。

  2014年に始まったこのプロジェクト。当初の7社から現在28社に拡大。寄付金も年々増え、昨年は90万円を超えたそうです! 業種も多岐で、印刷業、お弁当屋さんや酒屋さん、工務店やタクシー会社などなど。なかには私の行きつけの喫茶店も! 

 寄付つき商品の設定も各会社で様々です。例えば成文社では名刺の売り上げの5%が寄付に回っているほか、ガソリンスタンドでは洗車料金の3%が、珈琲屋さんではドリップパック1個につき3円が、行きつけの喫茶店では音楽イベント時のチャージ料の5%が、それぞれ「寄付」部分になっています。

  スマイル日光プロジェクトの取り組みの特徴は大きく2つ。1つは各会社が無理のない範囲で参加していること。事業者さんたちにとって企業活動を大きく圧迫させるほどのものにならず、かつプロジェクトを長続きさせるためにも、一律の割合を定めずに各社の判断に委ねています。「現在30社ほど参加しているので、年間で3万円ほどを集められれば100万近くに届きますよね。年間3万ほどならば企業側もそれほど高いハードルではないから続けられます。」と小栗さん。企業活動とCSR活動を両立させ、取り組みの継続につなげている点に大いに共感できました!

  2つ目は、地元の社会貢献団体への寄付を行なっていることです。

まちなかで見かける街頭募金などなど寄付を募っているところはたくさんありますが、募ったお金がどこの誰のために使われるのか直接的にわからないと感じる人も多いと思います。”アフリカの子どもたちに向けて~”と言われても漠然としていて、具体的にどのような支援の資金になるのかがわかりにくいという一面があります。そこで、地元のNPOなどを対象にすることで、寄付した人(対象商品・サービスを利用した人)が、自分の寄付したお金はこんなことに使われるんだ!と感じることができます。

集まったお金の行き先は、日光市内で活動している高校生の活動団体や子どもたちに対する支援に当てるほか、50万円ほどを公募で募っています。旧今市地域をメインに活動しているために他の地域からの団体の把握ができないためにこのような形をとっているそうです。日光市は2006年の春に5市町村が合併して今の形になりましたが、公募のおかげでこの5つの自治体区に満遍なく寄付金が行き渡っているようです。

「日光で商売をするということは、日光の人に支えられているということ。だから日光の団体さんに寄付することで、自分が寄付したものがこんなふうに使われるんだと最後まで見届けることができるのが重要なんです」と小栗さん。 この取り組みをしているのは県内ではここだけで、全国でも数か所です。

 

プラスチックただ減らさず、必要なところに回そう

 

  スマイル日光プロジェクトのほかにも小栗さんが最近取り組みを始めたものとして「SDGsエコバッグ」があります。バッグにはSDGs17のテーマカラーをあしらったものが施されています。7月からレジ袋の有料化が始まったのをきっかけに一気にエコバッグブームが広まりました。プラスチックは実はものすごく使い勝手の良い素材で、私たちは大きな恩恵を受けています。そこで、そんなプラスチックを何でもかんでも無くしていくというのではなく、削減できるところで削減して、必要な分に回していこうという動きを啓発するべく、小栗さんたちがデザインしたそうです。 番組が終了した後に、私も1枚小栗さんからいただきました。それまで使っていたバッグが少し小さかったので、ちょうど新しいのが欲しかったのでいいタイミングでした。日々のお買い物で重宝させてもらってます♪(やまもと)