行政にできることと民間だからこそできること。困窮家庭の子供たちに差し伸べる手

観光地日光ならではの事例と取り組み

みんながけっぷちラジオ、5/19の放送では、学生パーソナリティ山本、ゲストには日光市の認定NPO法人だいじょうぶより金井 聡(さとし)さんをお迎えしてお送りいたしました。

だいじょうぶでは、貧困・虐待などで家で安心して暮らすことのできない子どもたちや、困窮状態にある家庭に寄り添い、家事や育児の支援、子どもの居場所づくりを行っています。だいじょうぶが運営する”ひだまり”では、支援が必要とされる家庭の小学生から高校生の子たちを対象に放課後の時間を過ごす場所として迎えており、食事や入浴、学習のサポートを行なっているほか、夏休みなどには川遊びやバーベキューなどのレクリエーションも行っています。また、小学生未満の子どもたち向けに”ひだまりキッズ”というところも用意されています。

子育て支援に関しては主に”自分からSOSを出せない人”に向けてアプローチをかけていく方法を取っています。日光市はいわずもがな国際的な観光地で、観光施設や旅館、ホテル、飲食店といった観光産業で働く人が多いです。働きやすい環境ではあるものの、不景気や今回のコロナのような状況に陥ると真っ先に打撃を受け、収入が減ってしまいます。また旅館などでは多くの場合従業員向けの寮が用意されるため、外から働きにやってくる人たちが孤立しやすくなってしまい、仲間内でSOSが出せないために子育てをする環境が厳しくなってしまうという日光特有の事例が多いのだそうです。

 だいじょうぶでは日光市の家庭児童相談室と連携し、保育園や学校、民生委員からの情報を元にこうした人たちに手を差し伸べ、彼らの様々なニーズに応えています。これは県内では日光市にしかない仕組みで、全国的にも珍しいものなのだそうです。「ごはんが必要な子や学習サポートが必要な子、あるいはお母さんが少し休憩するために利用することもある。こうした個別のニーズに応えていくことが我々NPOの役割ではないだろうか。行政ができることと民間だからこそできることをうまく活用している。」と金井さん。

今回の金井さんの話を受けて、日光に20年住んでいながら今まで全く知らなかった観光地ならではの課題と全国に先立った取り組みに気づかされました。

 

いつもと違う環境だからこそ気づけたこと

だいじょうぶでは現在コロナ対策として、ひだまりを利用できる人数を減らし、施設を利用する人と、おうちの外に出て公園や山、川といった自然の中に連れていく人とを分けているそうです。そんな中で金井さんが良かったと感じているのが、「子どもと密に関わる時間が増えたこと」だそうです。普段は放課後の限られた時間しか一緒に過ごせないけれど、今は一斉休校になり朝から夕方まで一緒にいることができるので、普段とは違ったところに行くことができること、そうした場所で今まで見れなかった子どもの表情や意外な一面を発見できたとのことでした。「コロナという特別な状況にあるので、今までやれなかった発見も提供できればと思う。」と語ってくださいました。