「人間本来の優しさが自然と出るから、みんな来ているのかな」…認知症の人も主役になれる場所。

 

  2月25日のみんながけっぷちラジオは認知症カフェである「オレンジサロン 石蔵カフェ」の金澤林子さんに来ていただきました。

 

認知症の人がスタッフのカフェ。

 オレンジサロンは宇都宮市内に3か所あり、認知症の方とその家族、そして地域の方が一緒にコーヒーを飲んだり食事をしたりしながら楽しく交流できる場所です。

 清原にある「石蔵カフェ」に行ってみまました。認知症の人がスタッフになったりするカフェ。月に3日オープンで、その時には認知症のご本人と家族の人が15-20人も集まるそうです。スタッフになって「やりがい」を感じることができ「本人自身が楽しい!」と思える場所です。

 認知症になると「何もできない人、人間おしまいだ」などの意識が家族・社会、そして本人にもあるのが現実。自分も役割がある、期待される存在だ、という自意識(有用感)が芽生え、本人も家族も元気になれる所です。

「ありがとうの一言は、認知症のご本人も言われるとすごく嬉しいと感じているのよ」と金澤さん。そういう場面を作っていく場なのだなと思いました。そして「ありがとう」は明日につながる素敵な言葉だな、と私自身も改めて感じました。

 

地域の人たちみんなで見守るカフェ

 家族にとって、このカフェはお互いに悩みを相談でき「悩んでるのは自分だけじゃない、孤独じゃない。みんなつながっている」と安心できる場所です。さらに地域の人もボランティアで応援します。カフェの庭に咲いている綺麗な花は近所の農家の人が手入れしていて、ピンクのたんぽぽも咲いてるとか! 他にも料理を教えてくださったり、土が足りないと運んできてくださったりと、カフェを通して地域内交流も盛んに行われています。地域の人にも「認知症をきちんと理解する場」になっていて、みんなにとってプラスの面がたくさんある素敵な場所だなと感じました。

「人間はみんなそれぞれ優しさを持っていて、その優しさがこの石蔵カフェでは自然と出るから、来たい思ってもらえるのかな」と話す金澤さん。

 いま、目の前にいる人が何を考えていて、どうしたいのかなど相手の気持ち考えながら関わっていく。その優しさが認知症の人と関わるときには大切なんだなと感じました。

 オレンジサロン石蔵カフェは毎月第2火曜日第2土曜日の夜、そして第3日曜日の午後に開いています。わたしもカフェがある日に立ち寄ってみなさんとゆっくりお話しながら美味しい料理を食べたいです! 今回のラジオがみなさんにとって認知症について少しでも知るきっかけになったらいいなと思います。(学生パーソナリティおおつかなな)