「引きこもり支援に正解はない」引きこもりサポーターの活動

2月11日のゲストは、佐野市ひきこもりサポーターの五十畑幸子(いかはた ゆきこ)さんでした。ひきこもりサポーターの活動や支援についてお聞きしました。

 

「家族も支える」のが役割

 五十畑さんの以前の仕事は自治体の保健師。その経験にプラスして「ひきこもりサポーター」の専門研修を受け、今では「相談会やセミナー」を開催しています。

 この相談会・セミナーの特徴は、ひきこもり当事者だけでなく必ず「家族向けの相談会・セミナー」も実施することです。家族に中には「ひきこもりの原因は私にある」という責任や負い目を感じている人も少なくないそうです。そんな家族のケアを行うこともひきこもりサポーターの役割、と五十嵐さんは言います。

 「家族向けの相談会・セミナー」は家族とサポーターの間で、支援の方向性や価値観を共有する場面であり、とても大切と言います。「家族なくしてひきこもり支援は成り立たない」と感じました。

 

「部屋に閉じこもっている=ダメ」か?

「ひきこもり支援に正解はない」とラジオで何度も話す五十嵐さん。

 支援が進めば、社会に出て仕事を始めるようになる人もいる。いっぽうで口数や笑顔は増えても外出が怖くて買い物など身近な場所にしか外出できない人も多くいたりと、様々だとのこと。

 話を聞くうちに、日本では「部屋に閉じこもっている=ダメ」 と考える風潮があり、実は私もラジオで聴くまでそう思っていました。しかし、ひきこもり者の状況(症状)や置かれた環境は人によって大きく違っている。要は「多様な個人」に合わせた支援策を考え、社会全体でその価値観を共有することが大切。実際に「家の中が落ち着く」、「他者とあまり関わりたくない」と思う人もいて、そんな考えも尊重するということではないかと思いました。

 最近では在宅勤務が可能な職種が増えているので、それも試してみる、という寛容さが必要なんだろうなぁと。多様性と言われる現代社会〝安心してひきこもれる社会″を創っていくことも重要だと思いました。(とうま)

 

「ポラリス☆とちぎ」宇都宮市下戸祭2-3-3、火~土の10~19時、電話028-643-3422、FAX 028-643-3452 メールsoudan@polaris-t.net ◎五十畑さんやコメント中野おじさんも「ポラリス☆とちぎ」のスタッフです。