伝票があったから来られた。そしてボランティアが居場所になった。

 10月1日のラジオ、ゲストは今年のチャリティーウォーク56.7参加者で左官職人の小野塚暁子さんでした。小野塚さんのお仕事のことやVネットとの関わりについてお話しを伺いました。

 

直感で左官職人へ

 左官職人という職業はご存知ですか? 左官職人は壁や床、土塀などを塗る仕事のこと。小野塚さんが左官という職業と出会ったのは高校1年生の頃。オリオンスクエアで行われていたイベントで、小学生の中に混ざりながら左官体験をしたのがきっかけだと言います。その体験で直感的に「これやりたい!」と感じた小野塚さんは、左官屋の資料を頼りに電話やメールでアポを取り体験させてもらうこともしたそうです。この行動力、私も見習いたいです。

 左官職人は、その仕事の内容から想像できるかもしれませんが男性が多い現場。「学生時代、同年代の同性が得意じゃなかった」という小野塚さんにとっては、偶然かもしれませんがちょうど良い職場なのかもしれません。

 

伝票が繋いだFBボランティアと小野塚さん

 小野塚さんがVネットに関わり始めたのは高校に通っていた頃。中学校の頃からいじめにあったり学校に居場所がなかったり、そのようなストレスから様々な体調不良を抱えていたそうです。そんな頃、通っていた高校のキャリア教育の関係でバイトを始めようとしていた小野塚さん。しかし体調の関係でバイトは厳しいだろうということで断念。その代わりにできそうなボランティアを探したところフードバンクのボランティアにたどり着いたそうです。

 小野塚さんがフードバンクに来ておこなったのは伝票作業。週に3日ほど来ていたそうです。「どうして学校へ行くのか、意味がわからなかった。でも、フードバンクのボランティアは伝票の作業があるから行く目的がちゃんとあった。」と小野塚さん。フードバンクのボランティアは、小野塚さんにとって「自分が行っていい場所、居場所」。

 仕事の関係でフードバンクのボランティアにはあまり来られなくなってしまいましたが、水曜日に開催している"V飯"に来たり先日も二荒山神社前で募金活動に参加したり。そして10月5~6日で行われるチャリティーウォークにも参加します!

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 小野塚さんにお話しを伺っていて、フードバンクのボランティアが良いコミュニティになっていたということを感じました。ボランティアをする人というと「自分より大変な状況にある人を無償で助ける」というイメージがありましたが、ボランティアをする人がボランティアによって救われることもあるのですね。(こばやしめい)