空の下、自然の中でのびのび保育

 7月30日のラジオ、ゲストは「空と森のようちえん あいうえお」の栗田しのぶさんでした。普段子どもから しのぶちゃんと呼ばれているそうなので、以下の文章もしのぶちゃんと呼んでいこうと思います。

 

園舎は空の下、自然でいっぱい遊ぶ

「あいうえお」は、ここ最近徐々に増加している「森のようちえん」のひとつ。森のようちえんとは、自然体験活動を軸とした保育や乳幼児教育をする幼稚園や保育園などのこと。

「空と森のようちえん あいうえお」にはなんと一般的にいう園舎がありません。建物として園舎はなく、あったとしても掘っ立て小屋のようなものだといいます。通常の幼稚園だと園舎があり、晴れている日は外で遊ぶ子どももいれば室内で遊ぶ子どももいるものです。雨の日であれば外遊びはあまりしないところが多いものです。しかしこのようちえんでは雨の日でも危険でなければ屋外で活動するそうです。晴れの日も雨の日も山で自然の中遊ぶこの幼稚園。一般的にいう園舎はありませんがしのぶちゃん曰く「園舎は空の下」。山や川という自然には、公園のように遊具はありません。自分で遊び方を考えなければ遊ぶことはできません。そのため、最初のうちは遊び方がわからず暇そうにしている子もいるそうです。創造力を働かせて、だんだん遊べるようになるといいます。

 

幼児期の子どもは自由で無限大!

 しのぶちゃんがこのような幼稚園を作ろうと思ったきっかけは、小学校の非常勤講師を1年間勤めた後に、シュタイナー教育と里山教育を融合させた幼児教室で働いたこと。長野の幼児教室にくる幼稚園児が小学生よりもしっかりしていると感じたことから。その幼稚園児のほうがやりきる力とか色んなことを考える力があると感じたそうです。「幼児期の子どもは自由でありながら無限大の力を持っている!」という衝撃が、しのぶちゃんを幼稚園設立に駆り立てたと言います。

 自然の中で遊びたいように遊ぶことは様々な影響を子どもに与えます。危険を回避することや、遊びを満足するまですることで集中力がつくこと、転びながら運動能力をつけること、五感をきたえる…などです。「子どものため」のつもりで過剰に子どもを守ろうとする風潮が最近はありますが、過保護だとこのような能力は育ちにくいですね。

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 しのぶちゃんありがとうございました。このラジオをきっかけにこんな幼稚園の存在を知りました。来年度、新園児が入ってこの幼稚園が続いていればいいなと思います。自然で遊ぶことで得られる力に目を向けていきたいです。(こばやしめい)