あんま、マッサージ以外の仕事がない。県内唯一、視覚障害者の福祉作業所

盲学校卒業しても仕事がない。視覚障害のための作業所・グループホーム

 

 ラジオ4月2日はとちぎライトセンターの施設長・佐久間孝子さんにお越しいただきました。

とちぎライトセンターはとても珍しい視覚障害者向けの就労支援(B型)をする福祉作業所です。

 2階にはグループホームの「福祉ホーム鬼怒」と「相談支援センターきらり」もあり、1階にライトセンターとなっています。

 とちぎライトセンターは盲学校を卒業しても障害をハンディキャップとされて働く場がない現状に危機感を感じた当時の栃木県立盲学校の校長先生が、昭和60年に自宅を解放して始まったのがきっかけ。平成16年に現在の竹原町に移転しました。

 

 人が得ている情報のうち、視覚への依存は8~9割。情報の獲得に大きな役割を占める視覚に障害があると、普通の福祉作業所にようにはできない仕事が多いそうです。とちぎライトセンターでは、手作りクッキーの販売や障がいのある方でも使いやすいよう改良された織機を用いたさをり織り、一般的な印刷物を点字に訳す点訳の請負、牛乳パックを使ったリサイクル椅子の制作と販売などをしています。

 

牛乳パック椅子。頑丈です。

市役所・住民課横の「わくわくショップ」で買える

 この牛乳パック椅子、みなさんのおうちで飲まれる1Lのパックを三角柱に組んで、それを36本組み合わせて、新聞紙と綿をぎゅぎゅっと詰めて、様々なデザインの布で包まれてできています。その強度も高く、取材に伺った際に学生パーソナリティの篠原が座っても、コメントおじさんののぼさんが座っても大丈夫!! 組み立てた牛乳パックにホチキスを止める・ガムテープで補強する・新聞紙や綿を詰める・布をあわせて縫製する…などなどの細かな作業を利用者それぞれにあわせて分業しています。

 とちぎライトセンターで制作された牛乳パック椅子やトートバッグ、さおり織り製品は宇都宮市役所の住民課横のわくわくショップ、若草地区のとちぎ福祉プラザで販売されています。その他イベントにも出店しますので、お近くにお出かけの際にはぜひ、お手にとってみてくださいね。(篠原紬)

↑点字をうつ機械。コンピュータに打ち込んだ日本語を点字に訳していきます。
↑点字をうつ機械。コンピュータに打ち込んだ日本語を点字に訳していきます。