全国初!子どもの居場所。地域であったかファミリーになろう

 11/20のみんながけっぷちラジオ、ゲストは日光市にある「認定NPO法人だいじょうぶ」の畠山さんでした。

 

家に帰る前にふらっと寄る、子どもの居場所

「だいじょうぶ」では、ネグレクト(育児放棄)家庭にある子どものもうひとつの居場所づくりをしています。

 毎日学校に行っており、一見普通に見えても、実は当たり前の生活ができていない子どもがいるのだそうです。家でご飯が食べられなかったり、お風呂に入れなかったり…。そういった事情を抱える子どもが、学校帰りに寄って、遊んだり宿題をしたり、みんなで食卓を囲んだり、洗濯をしたりして、本当の家に帰る。それが、子どもの居場所として行っていること。

 居場所の良さは、子どもが大好きな親と友達と離れずに、地域の中で生活をしていけることだそうです。

 

普通の生活って何だろう?!

 だいじょうぶにくる前、「夕飯を毎日食べることを知らなかった」「親に、おなかがすいたら寝ていなさいと言われた」と言う子どももいるとのこと。

 親も経済的に苦しくてガスが止められてしまったり、精神的な病気によって家事ができなくなってしまったりと、状況は様々です。それぞれの家庭では、それが”普通”になってしまっています。

 だいじょうぶで、普通の暮らしを経験し、「洗った服を着ると気持ちがいいな」などの喜びを感じてもらえたら嬉しい、とおっしゃっていました。

 

全国初の”家庭まるごと”支援

コメントおじさんによると、児童養護施設の定員が全国で5万人ほど。そして、児童虐待の通報数は13万件も。困難を抱えている家庭は増えているのに、施設の定員は変わっていないため、家庭で暮らさざるを得ない子どもが多くいる、とのこと。

 だいじょうぶの取り組みは全国初で、現在栃木県内しか行っていません。子どもを中心として、親にも支援をできる取り組みだ、とおっしゃっていました。

 

早期対応のカギは、市との連携

 だいじょうぶは日光市官民共同で取り組んでいます。早期発見・早期対応が必要な子どもの問題。ふつう、学校や保育所からの情報は、守秘義務があり民間には届きません。家庭訪問や相談業務を市と連携することでスムーズな関わりができています。「すぐには解決できないかもしれないけれど、関わるタイミングが重要」と畠山さん。まず困っている人の存在を知ることが問題解決への第一歩なのですね。

 

オーダーメイドの支援

「家庭ってみんな違うので、家庭に合ったオーダーメイドの支援をしています。」と畠山さん。もちろん、だいじょうぶだけではできないことも。みんなで相談して、できるところをできる人がやるネットワークを大切にしているそうです。

支援で大切にしていることは「子どもにとって一番良いことは何なのかいつも考える。また、親には寄り添い、生きてきた人生を尊重して、本人が”こうありたい”自分・生活のちょっとした後押しができるように活動しています」

 

あなたにもできることがある!

 「すべての子どもたちが安心して暮らせるようになってほしい。地域の皆さんが子どもを支えていくことが必要。」と畠山さん。日光市では「あったかファミリー」を募集しています。週末だけのふれあい里親・短期里親もあるそうです。子どもにとって普通の家庭の経験ができることが重要とのこと。ぜひ、地域の子どもたちと関わってみませんか?「何か子どものためにアクションを起こす大人が増えていけば、優しい社会になっていくんじゃないかな。」

 

優しい笑顔の畠山さん、ありがとうございました!次回もお楽しみに!(みやさか)