西日本水害・岡山レポート②「半壊でも全壊でもない」被害。屋内は空洞の家

 

 

◆倉敷市内の避難状況

倉敷:15世帯、26人
穂積:16世帯、33人
真備:26世帯、85人
総社:2世帯、2人
その他:13世帯、26人
総計 172人
前月末の避難者は400人いたので、帰宅者は増えていることがわかります。
空洞の家
◆今日は真備の町の中を自分の足で歩き見てきましたが、真備の水害の大きな特徴は、半壊でも全壊でもないことだと思いました。建物はほぼ形が残っているので、全壊とも言えません。だからと言って半壊と言えるものではなく“全滅”という印象でした。
 新興住宅地等は、遠目から見ると何ら問題のない高級そうな家が建ち並ぶ住宅街です。しかし目をこらして良くみると、屋内が空洞です。水びたしになった壁も床も天井も取り除かれ、かろうじて泥出しは終わったものの乾きこびりついた泥が埃っぽく固まった状態で、とても人が暮らせる状態ではありませんでした。
 生活復旧にはまだまだかなりの時間がかかりそうです。
コンビニだけ元気
◆2日目に気付いたことがありました。被災地でのコンビニの威力はスゴいということ。飲食店や大手スーパーも被害に遭い、復旧するには建物の建て替えや器材や什器等の調達、そして保健所等役所への申請等々かなりの時間を要します。すでに建て替えて『近日オープン』の張り紙を張ったお店もたくさんありましたが、そんな中で目立ったのがコンビニの存在でした。
 ボランティアも食事や飲み物を調達しなければならず、普通にコンビニに入りましたが、よくよく考えてみるとこれってスゴいことだと思いました。復興を目指してみんなで頑張っている被災地で、すでにシレ~っと普通に営業しているコンビニ。
 地元に居るときには、普通のスーパーに比べて高いな!などと思っていた私ですが、被災地でご飯も飲み物もあって、トイレも使えるコンビニ! スゴいゾ!コンビニ!・・・でもローカル性(地域の固有性)が失われていくのが寂しく一抹の不安があります。(大澤)