子どもの生きる権利ーーー誰もが生まれた時から持っている!

 こんにちは!10/9のラジオゲストは、子どもの権利条約フォーラム2018 inとちぎ 実行委員会事務局長の三田 和子さんでした。

 今年で26回目を迎える子どもの権利条約フォーラムとは、子どもの権利条約のさまざまな実践を報告したり、参加者同士が交流する場です。全国から、たくさんの子どもに関わる人や、子ども自身が参加します。

 

子どもがひとりの人間として尊重される

 さかのぼること29年。子どもの権利条約は、1989年に国連で、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められました。締約国は世界に196か国あり、日本は1994年に批准しました。

 4つの柱として・生きる権利・育つ権利・守られる権利・参加する権利があります。すべて、子ども目線での言葉になっていますね!これらの権利を”ひとりひとりが、誰からもじゃまされずに持っている”こと、”子どもにとっての最善の利益は子どもと一緒に考える”ことを保障したのが子どもの権利条約です。

 

権利は生まれた時から誰でも持っている

 権利と聞くと、「何かの代わりに与えてもらえる」というイメージも。しかし、そうではなく「誰もが生まれた瞬間から持っているもの」だと三田さんは言います。自分に権利があると知ることができると、相手も尊重できる。

4つの権利を聞いて私が気になったのは・・・参加する権利です。どんな場面での権利なのでしょうか?三田さんにお聞きすると「子どもが”朗々と意見を主張する”イメージではない。子どもが訴えや表現をすることで、『生きることに参加する』こと。例えば赤ちゃんの”おなかすいた”と泣くことなど、言葉ではない表現もある。」

なるほど、すべての場面で大切な、子どもが生きるための権利なのだと気づきました!

 

子どもの課題はまわりの環境から

 「家庭の事情など、”子ども自身ではどうすることもできない”環境で苦しんでいる子どもが多くいる」と感じているそうです。辛い状況を抱えながらも、「自分の家はそんなに大変じゃない」と思いながら学校や学童に通っている子ども。

 周りの大人が子どもの表現を目・耳・心を使って聴き、子どもの言っていることを受け止めることが大切。」とおっしゃっていました。

 

”厳しく叱る”から、”失敗してもいいんだよ”へ

 「子どもにやさしい社会は、全ての人にやさしい社会」と三田さん。三田さん自身も、子育て中に子どもの権利条約を知りました。それまでは「子どもをしっかり育てなきゃ」との気持ちがあり、しかしうまくいかないことも・・・。でも、”子どもは育てるものではなく、育つんだ”と気がついてから心がスッと軽くなったそうです。子どもに対してだけでなく、自分に対しても「こうあるべきだ」というものが解けた瞬間だったのですね!

 「とくに子ども自身や、子育て中の親にも子どもの権利を知ってほしい」と語っていました。

 

 2日間のフォーラムでは内容盛りだくさん!大阪にある”こどもの里”を取り上げた映画『さとにきたらええやん』の上映や、こどもの里理事長の荘保さんの講演会、子どもに関わっている約20もの団体の分科会があります。「子ども実行委員会」では子ども自身が分科会をつくっています!子どもからは「自分たちの考えを大人に言いたい」や「大人の考えを知ってみたい」との声も。いい交流の場になりそうですね!

 

「子どもの権利条約フォーラム inとちぎ」は、11月3・4日(土・日)に足利市民プラザで開催されます。誰でも参加できます!ぜひ足を運んでみたらいかがでしょうか?詳しくはホームページ(http://kodomo-forum.jp/wp/)やフェイスブックページをチェック!

 

来週のゲストは、ボランティア団体チームかぬまの山ノ井さんです。西日本豪雨災害救援の活動報告をしていただきます。おたのしみに!

(みやさか)