認知症の家族は46時中頭から離れない・・・介護者支援「認知症の人と家族の会」

5/15のラジオゲストは「認知症の人と家族の会 栃木県支部」代表世話人 金澤林子(しげこ)さんでした。

 

全国にある ”オレンジカフェ“

 明るさ・楽しさを表すオレンジは、認知症支援を象徴するカラーです。オレンジカフェとは、認知症の人とその周りの人が集い、交流できる場なんです!

 

認知症とはどんな症状なのか?!

 認知症とは何かを聞きました。よく聞くのはアルツハイマー型認知症。5~6割を占めています(そんなに‼)。これと前頭側頭型認知症(ピック病)は今のところすっかり治る治療法は見つかっていません。また、脳血管性認知症は生活習慣によるものです。日頃の生活が認知症に関わっているなんてビックリです!

 認知症のおもな症状(中核症状)は記憶障害。単なる物忘れと何が違うかというと「すっぽり忘れてしまう」ことだそうです。忘れたことを思い出させようと、声を荒げてしまうのは逆効果。そして対応の仕方や環境によっておこるのは周辺症状です。例えば徘徊、異食、便コネ、昼夜逆転、うつ、せん妄…

 よく問題視されるのは徘徊ですよね。しかし「徘徊にも目的がある」といいます。ご本人の中では「家に帰りたい(実際は家にいる)」だったり、「思い出の場所へ行きたい」たっだりしていると金澤さん。

 ご飯を食べさせてもらえず、それを訴えても「さっき食べたでしょ!」と怒られる。(ここは自分の家ではないのかな…)と家を出る。…徘徊に何かか目的があるのかも?と想像を巡らせてみることで、対応の仕方も変わるんじゃないかなと思いました。徘徊していてもNo Problem!!なまちもあるとのこと。徘徊は、周りの環境によって”問題”になってしまうのだなと感じました。 

 もし、街中で見かけたらどうすればいいか、金澤さんが教えてくれました。

 斜め45度くらいから笑顔で・優しく・滑舌よく!「お出かけですか?」の一言を。「声かける人は恐れないでほしい。逃げないでほしいの。本人が一番怖がっているかもしれない」といいます。

 

のために役立ちたい」ができるカフェ

 金澤さんが携わるのは宇都宮にある「オレンジサロン 石蔵カフェ」。きっかけは若年性認知症当事者自分も人のために何かして、人の役に立ちたい」の一言認知症だからといって、なにもできないわけではないのです。ちょっとした手助けがあれば、認知症の人が役割を持ちいきいきと生活できる! 金澤さんはこの一言をきっかけに、認知症の人が輝ける居場所づくりをアレコレ考え、カフェという形にたどり着きました。

 実際に、石蔵カフェには認知症の人だけでなくその家族や、地域のボランティアなど様々な人が来ています。家族を介護している方にも、とても重要な場所なんです。

 奥さんが突然認知症になり、買い物や料理などはじめてだらけの旦那さん。第2土曜日はそんな”お父さんたち”が腕を振るう日と決めています。「日頃のちょっとした悩みや相談をしやすい」と言います。同じ境遇だから、安心して話せる。共感できる。これが「ホッとする」理由ですね!

 また、「ムリなくできる」ことも素敵ポイントです!それぞれの方の得意料理がカフェのメニューになります。自分はこれができる。それを発揮できる場所なんですね!

 コメント矢野おじさんは「当事者ー介護者だけになりがちな家族。でも他の第三者がいる場だからこそ、当事者も家族も評価されやりがいが生まれる」と言います。いろんな人に喜んでもらうことは、自分の喜びになりますね。 

 石蔵カフェに行ってみたい人、何か相談がある人、認知症に関心がある人は「認知症の人と家族の会」へご連絡ください!!

  介護経験もある金澤さん。「家族はどこにいても、本人のことが四六時中、頭から離れない。家族の思いを地域の方に分かってほしい」この想いが、金澤さんの支援の根底にあるのだなと感じました。「オレンジカフェを通じて、認知症への正しい理解や支援の輪が広がってほしい。」そう強く語ってくださいました。

  次回も認知症スペシャル第2弾!「県北認知症支援パイロット(先導者)」の飯島さんです。(金澤さんとコメントおじさんが命名しました笑)おたのしみに。(みやさか)