「一緒に崖っぷちまで行ってみる」講座で「隣にいることの力」を学んだ。

「同行支援」を知ってますかー? 「みんながけっぷちゼミ」をラジオで紹介しましたが、その中身をブログで一緒に振り返ってみましょう! 同行支援は「身近にありそうで無い」とても奥深い支援方法でした。我らのゼミ講師であるオザワ教授から色々お聞きしました。

 

「小澤クローンを増やす」が目的

 話を聞いてみて、フードバンク(FB)に来る人に食品を渡すのは一時的な救済にはなっていますが、その背後には色んな問題があって、「根本的な解決をしなければ困窮者の生きづらさは解決しない!」という思いに至りました。同行支援は「FBのその先を一緒になって解決する」ものです。

 困窮した人の多くは「何が問題なのか整理するのが難しい」そうです。丁寧に時間をかけて話を聞きだし、問題を整理してあげる時間が必要です。時間がかかるので「同行支援して助ける人」を増やさないと、助かる人も増えない。というわけで「やっていただけるボランティアを沢山増やしたい」というのがゼミの動機です。

 

「一緒に崖っぷちまでいってみる」と、秘密のエレベーターもある⁉

 がけっぷちゼミは「生活保護を受けたい」と思っている人の同行支援をするため「一緒に崖っぷちまで行って考える」という講座です。同行支援のとき、窓口で「自分の権利なのだから、ちゃんと使おう」と思って申請できるように、支援者が学ぶのは第1回目は憲法。その次に生活保護法、年金の減・免・猶予など社会福祉です。

 小澤教授は同行支援について「がけっぷちから引き上げるときに、場合によっては秘密のエレベーターがある場合もある。崖っぷちに立っちゃった人の中には、その場所まで教えに行かないと辿り着けないときもあるから、申請窓口への同行が必要」といいます。そして「実際にエレベーターで引き上げてくれる人は、色んな所(役所・病院・弁護士・施設・地域…)にいる。だから、私のような同行支援者は案内係。エレベーターに乗りたいというのはその人自身です。その人の隣にいて1つ1つの課題を出して、着地点を見せてあげることが大切」と語っていました。

 

同行支援とは、横から支える支援

 同行支援とは、窓口で相談者が「相談したい内容を伝えることを横から支える」ことだそうです。自分のことを自分の言葉でうまく伝えられない人には、「この人はこういうことを言いたいんですよー」と代弁したり補足をしたり。

 日本には権利を擁護するオンブズマンのような制度がないので、わかる人がボランティアでやるしかないそうです。「同行支援は、一緒になってこの人を助けたいという気持ちがあれば誰でもなれます」とオザワ教授。隣にいてくれるだけでも、心強くて大きなチカラに感じるものです。

  最後に、「フードバンクを生活を良くするための手段として使ってください。生活を良くしていくお手伝いをします」と言っていました。

  「一緒に崖っぷちまで行ってみる」ことを通して、自分ががけっぷちに立ったときの生き方も学ぶことができると思いました。ぜひ、ゼミを1度受けてみましょう!

 5月1日のラジオもお楽しみに~!!!(さとうあやか)