「子育てに困難を抱えている家」の支援。「自分は大切にされていると思えること」が大事

 今回のゲストは子どもの居場所「月の家」星さんでした。

 月の家は市内の小中学生で「家にいても十分な養育を受けられない子」、または「子育てに困難を抱えている親」への支援をしている所です。ネグレクトや貧困の連鎖を断つことを目的としています。やっているのは「スーパー学童」。放課後来て宿題、夕飯、お風呂、洗濯…までやるそうです。

 ラジオの事前取材で月の家に行ってみました。建物に入った印象は、親戚の家に遊びに来たかのような感覚でした。座敷があり、一般の古民家を思わせるかのようなつくりになっていて居心地の良い空間でした。「子どもの居場所」とは地域にあるもう一つの家のことであり、この居心地の良い空間は子どもが放課後に自分の家のように利用できるようにする工夫であることが分かりました。さらに、子どもたちが自由に遊べるようにボードゲームやカード、ピアノ、本などがありました。

 小学生時代は大切であり、「小さい頃から思いきって楽しめて、自分は大切にされていると思えることが大事」と星さんは語っていました。

 確かに、現在は駄菓子屋も減って近所のおばちゃんと呼ばれるような人が減ってきているように思います。昔は、近所の大人たちが協力して子どものお世話をしたりしてました。しかし、子どもたちが悪い行いをしたときに注意したり遊びを教えてくれたりするような近所のおばちゃんの存在が減ってきています。さらに核家族化で祖父母と暮らす家庭も減り続ける。一方で両親共働きや、ひとり親家庭が増え「忙しくて子どもの面倒が見れない」「子育ての仕方が分からない」「日々の子育てのストレスがたまり、ついかっとなって子どもに手を出す」といったことがあり、子育てが困難な環境になってきています。そんな時代だからこそ月の家が必要なんだな、と思いました。

 また、月の家は家庭と学校のつなぎ役でもあります。学校と家庭のトラブルの間に入って関係性が良くなり、親から感謝されたことも話されていました。 このように、地域の方々やボランティア、NPOスタッフとの連携によって社会全体で子どもを育てていくことが大切だと思います。

 しかし、月の家のような施設は全然足りないのが現状です。(宇都宮では14か所必要。現在1か所)もっとこのような施設を増やすためには人や場所が必要です。

 番組の最後に星さんは「もっと仲間がほしい」「宇都宮市の子どもを地域のみんなで育てていこう!!」と熱く語っていました。 次回のゲストはVネットの小澤さんです。 お楽しみに!!!(みずの)