街で重度障害者の一人暮らし、できるよ‼ CIL栃木

 3月20日のラジオは自立生活センターとちぎ(CILとちぎ)の齋藤さん。CILは「全身が動かないほどの重度障害者でも地域の中で生活できるようにする」活動をしています。ヘルパー事業者もやっていて、全国には110か所位あります。

 

 当事者だからできること~街での生活~

 実は斎藤さん、元・がけっぷちさんで、今・助っ人さんなんです‼

 高校生の時にプールに飛び込み、首の骨を折る大事故で、首から下がうごかなくなってしまい、車いすでの生活。当時は、ヘルパーやボランティアもなく両親の介護を受けていました。当然、就職先も見つからず、10年以上自分の家で暮らしていたそうです。

 「親がいなくなった時でも1人で暮らしていけるようにしなければ…」、このままでは仕方がないと思い、ネットで調べたり東京のCILの研修に参加する中で、自分の周りにないなら作ってしまおう!と決意し宇都宮ですでに一人暮らしをしていた全身性障害者と2人でCILを宇都宮でやりだしたそうです。

 「自分が当事者だから、伝えられること、わかることがある。寄り添うことができる」と話していました。実際に「自分たちが地域の中で生活をしていることで、俺も、ワタシもできるかなと思ってもらえたら」と。

 CILとちぎでは自身の経験を活かしながら、自分たち(障害者自身)で介護する人を養成し、障害者が「こうしてほしい」という指示の出し方、「言いいづらいことを伝えるノウハウ」の伝授などをしています。「ありのままでいいんだよ」と声をかけることで当事者の力を伸ばす(エンパワメントする)そうです。人それぞれやりたいことに合わせて、マニュアル化せず自分たちが生活しやすい仕組みを築いています。

 

災害時の障害者の死亡率、健常者の2倍

 7年前の東日本大震災では、統計で障害者は健常者の2倍の死亡率だったとのこと。(自分の場合は)体温調節ができないため、暖房機器が使えなかったり…と齋藤さんご自身も苦労したそうです。

 斎藤さんの結論は「災害だけでなく地域で生活するうえでもつながりが重要」ということでした。「家族や福祉施設だけでは選択肢が1つか2つ。それは命綱が少ないということ。だから、多くの人とつながっていることが必要」と熱く語ってました。

 今回のラジオを通して「施設以外にも地域の中で暮らす生き方もある」と知ってもらえたらと思います。そして、私自身も日頃からつながりをつくって大切にしていこうと思いました。

 リスナーのみなさん、ブログを読んでくださったみなさん、そして優しさであふれていた斎藤さんありがとうございました。来週のゲストは、福島からの避難者支援を行っている早川さんです。お楽しみに~!!!(さとうあやか)