不登校「学校復帰を目的としない」ことで、結果9割以上が高校進学!

3/13ラジオ、ゲストは「ひよこの家」の芳村さんでした。「ひよこの家」は不登校の小中学生のための高根沢町の“適応指導教室(※注1)”です。が、全国で初の学校復帰を目的としない(!)適応指導教室なのです。(※普通の適応指導教室は「学校復帰を目的」に教育委員会が設置する。NPO等のフリースクールとは別)

 小中学校と同じように、月曜日から金曜日まで開放されていて、夏休みなどの長期休みもあります。”フリースペース”である「ひよこの家」は・なにをしてもいい・いつ来ていつ帰ってもいい、児童生徒の居場所となっています。

「ひよこの家」には、学校給食が届けられるそうです。「給食にはすごく意味がある」と芳村さん。以前は各自お弁当持参でしたが、みんなが同じ給食を食べることで、子ども同士が気兼ねなくご飯を食べられるようになりました。また、兄弟がいる家庭では「給食の話題がタブー」だったのが、家族で給食のことを言えるようになり、家の中の関係が良くなった子もいるとのこと。

 「子どもが自分で立つのを待つ」

 芳村さんが大切にしていることです。子どもの傷ついたこころにそっとよりそい、自分で立とうとしている”内の力”をひきだす。長く時間はかかってしまう。それでも、待つことが大切だそうです。「成長はすべて本人の力です」と力強くお話しくださいました。

 学校復帰を目的としない…しかし、結果的に9割以上の児童が高校進学を果たしているそうです!「学校へ行こうかな」と口にする生徒も。じっくり寄り添ってくれるひとがいて、ゆったりいられる居場所があるからこそ、”自分が何をしたいか”に気が付けるのだと思いました。

「ひよこの家」では児童の家族へもあたたかくサポートしています。お子さんが学校へ行けなくなったら、と考えると親御さんの不安は想像しきれません…。芳村さんは、親の「その時の一生懸命の行動を認める、寄り添う」行動を大切にしています。周りから見たら、その行動は間違っていたかもしれない。しかし、精一杯だったことを認めること。あたたかくよりそうこと。家族へのサポートが巡り巡って子どもにも伝わります。「してもらえたことしか、人にできない。」と芳村さん。あたたかさの連鎖ですね。誰でもありのままでいい。ゆっくり休める場所。それが「ひよこの家」!

 現在、地区外(町外)から通う児童もいるそうです。こういった居場所が各地にできたらすてきだなと思いました。

  リスナーのみなさま、ブログを読んでくださったみなさま、そして芳村さん。ありがとうございました。来週のゲストは「CIL 自立生活センター とちぎ」より、斎藤さんです。お楽しみに(みやさか)