”相手を尊重すること”その尊さ

先週のゲストは「こぶしの会」牧岡さんでした。「こぶしの会」は地域に住んでいる障がい者の暮らしと仕事を支えている場所です。

 牧岡さんがこぶしの会で働き始めたのは、ボランティアで関わり、同年代の人たちの働き方へ「違和感」を感じたことがきっかけでした。ボーナスがもらえるから頑張ってね、と言われてもらえるのは500円。なぜこうした現状になっているのか、自分がどうにかしなければならないと働き始めたそうです。

 それからというもの、工賃の値上げや働き方改革を行い、利用者さんの働きがいの向上に努めています。

 話をお伺いして驚いたのは、障がい者が困窮している場合もあるということ。牧岡さんの出会ったある知的障がい者の方は、お風呂に入ることやごみを捨てることが出来ず人間的な生活が送れていない状況でした。関わり始めた当初は定期的に会うことすら難しい状況でしたが、6年間近く関わり続け、安定した収入や生活を得られるようになったそうです。避けられるようなこともあったそうですが、根気強くかかわり続けた牧岡さん。

 そんな牧岡さんが強く言っていたのは、どんなコミュニケーションでも”相手を尊重する心を持つこと”でした。言葉一つとっても、相手の話を聞く態度によって受け方が変わります。誰かの思いをそのままそっくり同じように感じることも出来ない。だからこそ”相手を尊重する”その気持ちが無ければ、相手の言葉や思いを無意識に曲げて感じ取ってしまうんだそうです。昨今障害者が被害に遭うような事件が多発していますが、牧岡さんは「こうした事件の前提には、やはり相手を尊重する気持ちが欠けていることがあるよね」と言っていました。私たちは毎日誰かしらとコミュニケーションをとっていて、その中でカチンとくることも寂しい気持ちになることもありますが、もしかしたら”相手を尊重する気持ち”を芽生えさせることで改善することもあるかもしれないですね。

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