学校だけが学びの場じゃない。全国に先駆けた学びの場づくり

どんな人でも、どんな悩みでも伝えてほしい

 10/13の放送は、学生パーソナリティーやまもと、ゲストには高根沢町で教育長を務める小堀康典(やすのり)さんをお迎えしてお送りいたしました!

 また今回は緊急企画として、8月と9月で若い世代を中心に自殺者が急増しているという事実が起きています。有名人の方でのニュースもあり話題になったと思います。やはりコロナの影響が大きいとされています。そこで、今回はお悩み相談を行っている”よりそいホットライン”にて相談を担っている横山さと実さんと番組の中で電話をおつなぎいたしました。よりそいホットラインでは生きづらさを抱えている人、消えてしまいたいと思っている人など、どんな人でも、どんな悩みでも24時間365日電話での相談を待っています。電話が集中して多少つながりにくいこともあるのですが、諦めずに何度もつなげてきてほしいとのことでした。また電話相談の他にも、”いきづらびっと”というLINEでのやり取りを行なっています。思い悩んでいらっしゃる方々が重い決断をする前に、どうか私たちに相談してほしい、悩みを打ち明けてほしいという横山さんからのメッセージをいただきました。

 

よりそいホットラインの連絡先はこちらです。

0120279338

もう一度書きますが、どうか重大な決断をする前にぜひともこちらの番号に繋いでみてください。

 

 

地域の文科省大臣のおしごと

 教育長というと、そのまちの文部科学大臣的な存在。教育委員会というとお堅いイメージがつきがちですが、小堀さんはそれとは程遠くなんとも朗らかなお方です!

 そんな小堀さんの普段のお仕事は、町の教育行政の管理・監督になります。教育行政には一般的な学校教育に加えて未就学児の教育、そして社会教育があり、高根沢町ではそれぞれに事務局が置かれている形になっています。なかでも特徴的なのが幼稚園や保育園に通う子どもたちを対象にした”こどもみらい科”で、これは県内で初となっているようです。またいわゆる生涯学習課もあり、それぞれまちの教育に関する施策を行なっています。そこで、それらの施策がきちんと行われているか見ていくというのが小堀さんの役割にあたります。

 高根沢町では今年の春に子ども条例を策定しました。子どもは未来の地域を支える大切な存在。社会の宝とよく言ったものです。そんなこどもたちの未来を作り上げていくために、まちが一体となっていく様子が伝わりました。「まちでも国でも世界でも、子供を中心にして施策を考えていくと全部できてくるのであって、そのためにまちで総合的に子どもの支援をするのが一番重要。ここまではっきり公言している事例は多くない。」と中野さん。条例を少し見ていくと、不妊治療費の半分を助成する、0歳から18歳までのこどもの医療費を全額助成するなどと言ったものに加え、学ぶための様々な場を提供するなどの取り決めをしています。

 そんな学びの場のひとつが、2003年に設立された”ひよこの家”。フリースペースとして使われている場所です。文科省ではここ数年で学校に行けないこどもたちに学びの場を提供する施策を始めましたが、高根沢町では15年以上前からすでに同様の仕組みを行なっていたのです。こどもたちのなかには学校に行くのが楽しくない、と思っている子もいます。こうした子たちが安心して通い、勉強することができる場として大活躍しています。「どこで学ぶかではなく、何を学ぶかが柱。そういう意味では学校という現場だけではなく、学びの場はいくらでもある」と小堀さん。学校に戻ることを押し付けずにこうした場を設け、子どものために町をあげて取り組む小堀さんの姿に感銘を受けました。