「役に立たなきゃ」じゃなく、「できる・楽しい」がボランティアの極意

今回(5/12)のゲストは、とちぎ市民活動推進センターくららの平子さんでした。平子さんがくららで働く理由や台風19号・コロナの影響についてお聞きしました。

とちぎ市民活動推進センターくららは、栃木市の市民活動を推進する場所です。現在くららには、なんと300を超える団体が登録し、活動場所の提供や活動の相談など、かなり幅広く支援しています。

 

出会いは「夢中でやった1年間のバイト」

 平子さんは、自分の地元に対して何かできないか考え、「まちづくり」を学ぶために大学に行ったそうです。地域に出て活動する大学の授業で栃木市の活動に出会い、そこで知り合った人がくららで働いていた。その人の誘いで大学4年生のとき、くららで1年間アルバイトをしたのが、平子さんがくららで働くきっかけ。バイト期間は宇都宮から栃木に通っていたそうで「帰ってくるのは23時頃」とのこと。

 夢中になっているときのパワーはすごい! 私もそんな風に夢中になれるように自分の世界を広げていきたいと思いました。

 

 「プロの技を誰かのために」。災害ボラセンで見つけた“スーパー・マン”

 台風19号で栃木市の被害は甚大でした。職場のくららも、床上15cmの浸水。栃木市の災害ボランティアセンターでは、県外から来たボランティアに現場への行き方の説明できなかったり…と、いろいろ大変なことがあったと言います。災害ボランティアセンターでは2か月間、全国から来たボランティアと活動場所のマッチングをしたといいます。被災者からの電話で「ボランティアがいつ来るのか」の問い合わせに、すぐにはボランティアが行けないこともあり、「とても心苦しかった」といいます。

  しかし台風19号で味わったのは大変さだけではない。ボランティアに来る人には「すごい人」がいたそうです。建築業関連や、ボランティアの達人たちだ。自前の道具で、寝泊まりしながら活動してくれた。「ボランティアのリーダーになってくれるのは心強かった」という。職業として、お金をもらってではなく、人のために技術を使う人の素晴らしさに触れた。

 

ボランティアの楽しさは、いろんな世界が見られること

 水害の支援で、フードバンクうつのみやは困窮世帯への食品支援箱「きずなセット」を、くららと協力して配った。活動を通して分かったのは、災害時にはそれぞれの団体が「自分ができること」を種々様々やっていく光景だった。「いろいろな人の助けがあって復興できる」ことを実感したと平子さん。

  最近は、新型コロナウイルスの影響で困っているのは、薬物依存症などのセルフヘルプグループ(自助グループ)だという。定期的な「ミーティング」が自分の依存症問題を解決しているのだ。ある意味で「ミーティングが自分自身の生命線」なのだが、それができなくなっている。どうしたらいいんだろう…というのが悩みどころだという。

 平子さんにとってボランティアの楽しさは、いろいろな世界が見られることや人との出会いがあることだという。「役に立たなきゃ」と焦るのではなく、自分ができて、楽しいと思うことをやっていく。これは「ボランティアのすゝめ」と言えるかもしれない。(おぐま)

 

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