入口はフードバンク! 崖っぷちから一緒に生活の改善をする

 8月20日のラジオ、ゲストは崖っぷちおじさんことVネット職員で社会福祉士の小澤勇治さんでした。たくさんの崖っぷち事例やフードバンクについてお話ししていただきました。

 

Vネットフードバンクはお節介屋!?

 小澤さんはVネットのフードバンク来た方に食品を渡す仕事をしています。ここで大切なのは食品を渡すだけではないということ。Vネットのフードバンクは食品を必要とする人とお話をして、その人に必要な援助や課題を考え、その人と一緒に生活の改善に向けてお手伝いをするお節介屋さん。んな生活状況なのか、職業や交通手段などを聞いてどのようなことでどうして困っているのか、どんな制度や支援に繋げられるかを探ります。

 例えば病気で働けなくなってしまった人にはまず病気の治療のため病院へ掛かってほしいのですが、お金がなければ治療や入院は難しいことがあるかもしれません。そのため、医療を使うための制度へ繋げなければなりません。また別の事例で水道、ガス、電気が使えない場合もあります。電気が止められているのに電子レンジ調理のものは渡せませんし、炊飯器がないのに米を渡しても食べることはできません。その人の生活状況から、必要な食品は異なるのですね。そして同じような生活の状況にある人でも、どうしてそうなってしまったか理由は様々だそうです。

 

役所にも年金事務所にも一緒に行ってくれる

 また、生活保護を初めとする各種制度の申請に同行もしてくれるとのこと。制度は自分で申請しないと使えないもの。「自分は何に困っていて何が必要なのか」がわかっていること、そしてそれを役所の職員さんに説明する必要があります。しかし「何となく困っている感じはするけれど何が必要かわからない」「役所の人を前にすると緊張して説明できない」という人もいるそうです。その人を同行という形で支援することで、必要な支援へときちんと繋げる役割を小澤さんは担っています。役所だけでなく年金事務所や病院への同行もしたそうです。

 制度は一般の人には難しく、よくわかっていないことはしばしば。そんな時に小澤さんのような社会福祉士という専門の人がいると心強いですね。

 

困りごとがあればVネットへ

 貧困は福祉や社会保障、医療や労働など多くのことが複雑に絡み合って起こっています。経済的な貧困が、体験の貧困や健康問題に繋がることもあります。何か困っているけれどどうしたらいいかわからないという場合は、ぜひVネットへ来て見てください。

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 最後に、フードバンクは食品不足です。私がフードバンクを見学した時、調味料や米はたくさんあったのですが、調理の必要がないものや簡易調理で食べられるものが本当に少なかったです。もし食品を寄付したいという方がいましたら、ミヤラジに設置されている絆ボックスやヒカリ座、とちぎボランティアネットワークのフードバンクまでお願いします!

 

 8月27日のラジオは、県北で子ども食堂を運営している木村けいこさんにお話しを伺います。毎週火曜日、FM77.3で19:00~20:00オンエアです(こばやしめい)