日時:2011年11月2日(水) 9:30~12:00
場所:福祉の森公園仮設・談話室
とちぎVネットボラ:2名
まけないぞう参加者:17名
田村市ボラセンスタッフ:2名
福祉の森公園の仮設には、10km圏内から避難してきた37世帯が暮らしている。
原発事故直後、気のみ気のまま避難し、洗濯物は自宅に干したまま、サンダル履きで避難所を転々としてきたという。
腰の曲がった高齢者も多く、一時帰宅もままならない状況で、皆さん支え合って生活している。
福祉の森の一番奥、砂利道の先に、「応急仮設住宅」の看板がある。
同じ敷地内に、立派な特老ホームやデイサービスセンターなどがあるが、それらの建物とは「雲泥の差」である。
とちぎVネットは、8月から、この仮設にお邪魔している。
「お裁縫&茶話会」がクチコミで広がり、毎回参加人数が増え、きょうは17名が集まった。ほとんどの方はリピーターだが、初参加の方もいらっしゃる。
「近くの借り上げ住宅から来た者なんですけど、一緒に参加してもいいですか? 同じ町内から避難してきた人に誘われたんです」。
「どうぞ、どうぞ。もちろんです」と、輪の中に入っていただく。
談話室は狭いので、テーブルも座布団も、いっぱいいっぱいである。
顔見知りになった方が、「とちぎのボランティアさんが来る日は、出掛ける用事を作らないんだよ。楽しみだからね」とおっしゃってくださったのが嬉しかった。
田村市災害ボランティアセンターのスタッフは、皆さん親切である。
まず、初回から、タオルを多量に用意してくれた。
そして、被災者の皆さんと一緒に、「まけないぞう」を作って楽しんでいる。
参加人数が増え、こちらだけでは手が回らなくなってきたので、茶話会の準備をお願いしたら、快く引き受けてくれた。今では、「あ・うん」の呼吸で、連携して動いている。
ボラセンのスタッフが、「遠くから来ていただいて、私たちも元気をいただいているんです。誰も来てくださらなくなったら、どうしようと思って
るんですよ」とおっしゃっていた。
お昼近くになって、全員が、「まけないぞう」を完成。
茶話会は、おいしいコーヒーとお茶を、素敵なカップでいただく。
きょうのお菓子は、源太饅頭。毎回、栃木名物を持参している。
午前の部、無事終了。
日時:2011年11月2日(水) 13:30~16:00
場所:船引町運動場仮設・集会場
メンバー:2名
まけないぞう参加者:21名
田村市ボラセンスタッフ:2名
運動場仮設は、20~30km圏内から避難してきた179世帯が入っている。
都路町から春山小学校に避難し、この仮設に移った方々がほとんどである。
とちぎVネットは、震災直後、ハートネットふくしまのスタッフと一緒に、春山小に炊き出しに行っていた。その頃からのご縁なので、黄色いジャンバーやTシャツを覚えている方もいて、支援の長い繋がりを感じる。
また、この仮設で、思いがけない方に再会した。
郡山の林業センターという避難所にいた頃、「まけないぞうを作りたい」と言っていたのに、約束を果たせないまま、仮設に引っ越してしまった一人暮らしの女性だ。ずっと心残りだったが、まさか、ここで会えるとは思わず、懐かしさのあまり抱き合ってしまった。
皆さんの希望で、きょうは、「まけないにゃん」の製作となる。
なんといっても、お裁縫隊長のオリジナルなので、完璧な作り方などなく、四苦八苦・試行錯誤しながらの暗中模索である。それがまた、個性が出て楽しい。
写真の通り、かわいいニャン子ちゃんが、たくさん誕生した。
最近は、被災地支援に出向く度、「人と人とのご縁」を感じる。
小さな喜びが、積もり積もって、少しずつ大きな幸せとなるのだろう。
皆さんの笑顔の写真を、次回も配ろう。
「一人では、笑うことがないからね。自分が笑ってる写真があるなんて、とっても嬉しい。大切に撮っておくよ」
そう言ってくださる方がいるからだ。
ひとりひとりにできることは、小さいけれど、これからも笑顔の種を蒔いていきたい。