10/3 見守り隊 矢吹町一本木仮設 訪問記

快晴の下、am750 Vネット事務所に5人の精鋭たちが集結。

きょうのメニューは、まけないぞう講習会、茶話会、マッサージ、支援物資の配布、買い物サポートなど。

 

am930 一本木に到着。

先月、アンケートで欲しい物資を募ったので、まずはその配布から。

今回は、コタツ布団、コタツ敷き、毛布などの大物を持参した。

支給された布団だけでは、夜中寒くて眠れないとのこと。

このところ急に冷え込んできたので、皆さんにとても喜ばれた。

ご寄付くださった方々、ありがとうございました。

 

集会場に行くと、すでにお針箱を持ったYさんが待っている。

「部屋に一人でいても、笑うことなんかないからね。

毎週月曜日は、あんたたちが来てくれるから、楽しみで楽しみで…。

まけないぞうの夢まで見ちゃったよ()

 

早速、テーブル、座布団などの準備。

すると、Yさんが教えてくれた。

「座布団っていうのはね、縫い目がない輪の方を、お客さんの前に敷くんだよ。

こんなうるさいこと言う年寄りは、嫌われちゃうけどね」

「とんでもない! 知りませんでした。これからもいろいろ教えてください」

そんな会話が微笑ましい、矢吹の今日この頃。

 

このふかふか立派な座布団20枚は、日光市議の平木さんが調達してくださった。

先月、餅つきで矢吹入りしてくださった際、「この集会場には、座布団がないんですよね」とつぶやいたら、

2~3日後に電話が掛かってきた。

「座布団20枚、寄付していただいたので、これからVネットに届けるね。30分後に取りに来て」

ひぇ~。対応、はやっ!

早速車に積み込み、矢吹に届けた。

 

黄色いTシャツ軍団が集会場に到着すると、続々と仮設の皆さんが集まってくる。

まけないぞうを仕事として始めようとする方たちは、「一週間分の宿題を持ってきた」と、完成品20体を見せてくれた。

ひとつひとつ点検し、修正すべきところをボランティアと一緒に手直しする。

 

裁縫が苦手な方や、体調が悪くて細かい仕事ができない方などは、隣のテーブルで、お茶を飲みながらおしゃべりしている。

実は、ここに私のこだわりがある。

大きな茶話会の時はムリだが、今日のように小さな茶話会の時には、素敵な湯飲みと、おしゃれなコーヒーカップを用意する。

紙コップや、プラスチックで飲むよりも、何倍もおいしく感じるからだ。

お茶葉や、コーヒー豆も、上等な物は香りが違う。

「おいしいよー。こんな贅沢していいのかい。悪いね。喫茶店にいるみたいだよ」と、皆さん喜んでくださる。

「どんな高級なお店で飲むよりも、皆さんとおしゃべりしながら、こうして一緒に飲むお茶やコーヒーの方が、私はずっとおいしく感じるのです。

たった一杯に幸せを感じます」

と言うと、一人の方が、しみじみつぶやいた。

「ほんと。幸せって、こういうことなんだね…」

 

まけないぞう製作の合間に、整体師のボランティアが、マッサージをしてくれた。

「気持ちよかった~」「次は私の番ね」「じゃあ、その次は、私が予約」「その後、わたし!」と、次から次に予約が入る。

お裁縫で、肩が凝ったらマッサージ。そのあとは、おいしいお茶を飲んで一服。

気がつくと、あっという間に終了予定の14時になっていた。

 

きょうのボランティアは、初顔合わせの方もいたが、みんな「あ・うん」の呼吸で動いてくれた。

年齢・性別・職業を越え、互いに助け合う素晴らしき仲間たち。

周りの状況を見て、次に何をすべきか判断できるのだ。

この連携は、最高に気持ちいい。

「人は財産」という言葉があるが、Vネットで出会えたこの「人と人とのつながり」を、大切にしていきたいと思う。

 

遅いお昼をとろうとしていたら、矢吹の見守り隊・隊長がやってきた。

冬物衣料を大量に積んできたため、急遽バザーを開くことに。

前回のアンケートで、「支援物資が欲しい」と答えた方々のお宅を訪問すると、

今まで「まけないぞう」には、いらっしゃらなかった方たちも、顔を出してくれた。

双葉町や川内村から避難して来た方たちは、「知り合いがいなくて不安」と口々におっしゃっている。

半身マヒの男性や、高齢で外出が困難な方がいることも、アンケートの調査で分かった。

隊長は、80歳の女性に付き添い、買い物サポートに出かけた。

 

集会場の後片付けをして、Vネットに戻ったのは、17時過ぎ。

きょうの事務所はお休みで、シャッターが閉まっていた。

小山や栃木から来たボランティアは、これからそれぞれの帰途に着く。

「きょうは楽しかった~」「一日があっという間だった」「忙しかったけど、充実してました」…という感想を残して。

 

毎週月曜日には、こんな感じで、矢吹の一本木仮設に、見守り隊が伺っています。

ご興味のある方は、ご連絡ください。

ぜひご一緒しましょう。 

お待ちしています。                                  

 

早川 美奈子