「子どもの声」を聴く人募集中! 子どもと“SNSのこと、いじめ、困ってること、普通の会話...”ができる所。

 4月1日のみんな崖っぷちラジオでは、「チャイルドラインとちぎ」の栃木さおり副理事長と相澤敦子事務局長に話を聞いた。チャイルドラインは、18歳までの子どもと電話やチャットで声を聞き、気持ちに寄りそう活動をしている。電話は全国41都道府県のチャイルドラインと連携し、フリーダイヤルで子どもがかけられる。また、スマートフォンの専用アプリでのネット電話や、オンラインチャットなど、安心して話せる居場所を増やしている。さらに、子どもの声から見えてくる社会課題や公開講座などを通じて社会に伝える活動も行う。

 

子ども専用。無料の電話・オンライン相談

 

主な相談内容としては自分についての相談や人間関係の相談が多い。やはりSNSの普及は相談内容を多様化させている。相談から浮かびあがる問題としては、「情報の貧困」があり、ネットリテラシーが身についていないことが懸念点である。子どもたちはわかりやすい情報に意識を向け、正しい情報がわからないことへの不安を感じているようだ。また、SNSなどでつながっていることが逆に孤独感や苦しさへ発展し、思わぬ形で傷つけ合っていることが相談のなかで見受けられる。

 ネットは便利である一方、子どもたちの中に「新しい問題」を生み出してしまうことがわかる。二人は、「身近な人に相談するのが難しい時、ななめの存在のチャイルドラインに相談してほしい」と話す。それだけでなく、大人も子どもたちの些細な変化に気づき、耳を傾けていく必要がある。

 

「受け手」も学ぶ。「会話のボール」はいつでも子ども。

 

  チャイルドラインでは、ゲストの二人のような相談員を「受け手」と呼ぶ。受け手になるには、2年に一度開かれる養成講座を受講し、研修を受ける必要がある。受け手のベースは「傾聴」で、相談の内容よりも子どもの気持ちに寄り添い、気持ちを聞くということに重きを置き、徹底している。会話のボールはいつでも子どもにあり、その後の答えも行動も子どもにある。二人は、受け手の傾聴という技は各々の社会生活にも生かすことができ、自己研鑽になると話す。また相談を受ける中で、「子どもたちから新たな気づきを与えられることもある」といい、大人よりも周囲の変化に敏感な子どもたちから学ぶ場にもなっている。相談内容は、悩みだけでなくデートやお出かけなどちょっとした話の場合もあり、二人は「子どもたちの自己発信力を育てるきっかけとなってほしい」と望む。

 

「子どもの声をきく人」募集中! 養成講座6/1から

 

 養成講座は今年開催される。第一回目の「ネット依存とゲーム障がいのこどもたち」は6/1。公開講座で無料なので、ぜひチャイルドラインとちぎで検索していただきたい。(ラジオ学生菊池)

 

チャイルドラインとちぎ  https://www.cltochigi.org/otona/