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22年11/29「オンラインだからできることを」。コロナ渦での居場所~

今回は、ハロハロラボの小川美穂さんに話を聞いた。ハロハロラボは2年前からオンラインの子どもの居場所を提供している。「オンラインは完ぺきでないけれど、オンラインにしかできないこともある」との思いで活動してきた。いまでは基礎疾患を抱える子どもや不登校など学校に行かない選択をしたあらゆる子どもが利用している。

 

「みんなのとっても素敵だね」互いを認め合える場を目指す小川さん

 ハロハロラボでは「数分でも顔を見せる場所があれば」と朝の会や昼の会、夕方企画をおこなっている。それぞれ10分から40分ほどの時間だ。パンをくわえながら参加する子や、昨日撮った夕焼けの写真をホーム画像にしている子、画面オフで耳だけ聞いている子など、自由に参加する子どもたちの姿がある。

 どんな遊びでも子どもたちと意見を出し合う。ある昼の会では、小川さんが「クイズ、お絵かき、しりとり、他にやりたいものある?」と子どもたちに聞く。女の子の「しりとりしたいですー。さとうの『う』からにする」との言葉から、お絵かきでつなぐしりとりが始まった。「上のやつがヒント」と鹿の角というヒントを出す子。「ちゃんと通じてた。よかった」と伝わったことに安堵する子もいる。中には「みんなの書いたものがわかりません」とコメントで教えてくれる子もいる。小川さんは「わからないまま進んでいくのもおもしろいところ。みんなのとっても素敵だね」とすかさず拾い上げる。子供たち全員を拾い上げ、認めあえる場にしようとの小川さんの思いが伝わってきた。

 

みんな笑顔に!!オンライン盛り上げ術

 「オンラインは盛り上がらないしなぁ…」そんな思いを持つ人も多いだろう。小川さんはオンラインを盛り上げるには、「楽しくなる仕掛け」が必要だという。仕掛けを工夫すれば、家で運動会だってできる。パン食い競争や玉入れ、借り物競争も子どもからの要望が実現した。例えば借り物競争は、住んでいる場所や家の広さで差が生まれないように工夫した。一番遠い部屋の一番古いものを持ってきてねー!早さじゃないよ!」と声をかける。みんなが持ってきてくれたものを、披露しあう。一緒に年を重ねたぬいぐるみ、祖母ととった写真を見せてくれた子もいた。このことは子どもたちが、自分や誰かの大切なものを知るきっかけにもなった。「オンラインでしかできないこともある」と学校の借り物競争にはない経験を与えられるのもオンラインの魅力だという。

 

「気軽に集まれる場所であり続ける」

 オンラインの学びの場を提供するハロハロラボは、これまでたくさんの人とつながってきた。現在はNPO法人化に向けても動き出しており、行政とも連携しながら、子どもたちの支援を進めていくつもりだ。

 なにより「休みたい時は休む。参加できなくてごめんなさいの場ではない」とハロハロは気軽に集まれる場所でありたいと話す。ハロハロの子どもたちにも、お互いを尊重することを教えている。子どものなかには基礎疾患を持つ子も、不登校の子も、さまざまな子がいる。「マスクを外しなよ、学校に行きなよ」と自分の考えを押し付けるのではなく、相手を思いやれる子になってほしいという。「一緒に何か好きなことやりたいという人は誰でも大歓迎です!」と話す小川さんの今後に期待したい。(鈴木)

 

 

宣伝: 月4400円で投稿でもZoomなどでもいつでも参加できます! 

   現在は平日毎日、朝の会・お昼・夕方の各回10分から40分程度の活動です。

   金曜日の夜にはメタバースなどで遊ぶフライデーナイトも!

 気になった人はHPやインスタ、Twitterで「ハロハロラボ」と検索!