ラジオで知ってほしい、意外と知らない外来生物のこと

今回は、同じとちぎボランティアネットワークの「しもつけ自然のアルバム」で活動しているラジオ学生菊地真以(きくち・まい)さん、鈴木梨花(すずき・りんか)さん、濵上百々(はまがみ・もも)さんに話を聞いた。

しもつけ自然のアルバムは、栃木の生物多様性・自然保護についての「5分間ラジオ番組」をつくり、月水金の朝7:55から週3回ミヤラジで放送している。番組制作のために取材や外来種駆除のイベントに行ったり、とにかく「足で稼ぐ」アウトドア派のラジオ学生だ。

 

観光も、虫にやられちゃう!

 環境や生物多様性への意識が高まり、外来生物が問題になり始めたのは30年前の1990年代。日本にいる外来生物は、北アメリカやヨーロッパから持ち込まれたものが多く、人の移動と似ているという。今はさらにグローバル化が進展して、アフリカや南アメリカからも外来生物がやって来ている。

 県内の注目すべき外来昆虫には、クビアカツヤカミキリがいる。中国から来たといわれており、幼虫はモモやサクラの木を食べて枯らしてしまう。「サクラの木を枯らしてしまうことで、観光的な被害もあります」と農学部2年の鈴木さん。外来種の影響というのは生態系への影響だと思いがちだが、思わぬ分野への影響も及ぼしていた。

 

「知らせる、参加する」ができること

 外来種に対して私たちが取り組めることは、「知らせる」と「参加する」だ。外来生物を発見したときには、まずは行政機関に「知らせる」ことが大切だという。知らせることで、駆除などの対策を講じることができる。そして「参加する」こと。行政機関でなくても、外来生物の駆除を行っている団体が県内各地にある。駆除のイベントに積極的に参加することが、外来生物の問題の改善、在来生物の保護につながる。

 

手間と愛情のかかった5分間

 しもつけ自然のアルバムの5分間の番組ができるまでには、多くの過程を通っている。まずは企画会議。目的を決めて、それに合った取材先を見つけ、取材をする。大学院修士2年の濵上さんは、「子供たちにもわかりやすいように事前に質問を考えています」という。取材先では、思わぬ貴重な生物に触れる機会もあり、それが楽しみになっているという。取材が終わると、いよいよ番組編集が始まる。同じく大学院2年の菊地さんは「いい話をたくさん聞けると、編集でどこをカットするか迷ってしまうんです」と困りつつも笑顔で語った。

様々なバックグラウンドを持つ三人に話を聞いたが、一人一人から生物に対する敬意や愛情を感じ取ることができた。外来生物に詳しくない人も、ぜひ彼女たちが作った番組を聞いて外来生物について知るきっかけにしてほしい。